天領に賑わい帰る (3) 産業興隆

台風は思ったほど直撃せずに済むのかな。だといいな。とりあえず明日からいろいろと予定がございまして、ここもちょっとお休み。天気悪いなりに連休らしくエンジョイしますわ。ただ場所と時間によって気温が結構違いそうで、着る物の調節が大変そう。
なわけで引き続き倉敷ぶらぶらの巻。

地区南端まで来るとちょうど橋がある。ここで渡ろう。

およそ現代的な要素が上手に覆い隠されている、この景色。後年に続々と保存地区指定を受けた各地も、ここをお手本にしただろうか。

ふぅ。それにしても、予想より遥かに天気がいい。ので暑い。

そんなところに通りかかった、こちらの酒屋さん。我々が着目したのは地酒というより、この暑い中にぴったりの飲み物。

ラムネである。岡山らしくマスカット味(「無果汁」につっこんだら負け)。店の前で飲むことを大前提にしているようで、川沿いのベンチ脇には飲み口の玉を落とす専用の器具もちゃんと用意されている。せっかくなので、木陰を利用して喉を潤す。ぷはー。

休憩がてら街並みを眺める。西岸はいかにも蔵らしい形状の建物が連なっていたが、こちらは長屋。そして旦那さんに言われて気づいたが、よその古い建物でよく見かける長屋よりも2階の高さがあるように見受けられる。居住空間だとしたらそりゃ天井高い方が過ごしやすいだろうし、倉庫として使うなら容積は大きいに越したことはない。いずれにせよ機能的。

ここでメインストリートを離れ、細い道を東側へ進むと、奥にまた別の施設があらわれる。

アイビースクエア。その名の通り蔦が目を引く建物群は、かつてクラボウの工場だったところで、今に至るまで同社の登記上の本店でもある。つまりここも大原家の軌跡を語る場所に含まれるわけで。実はトイレを借りたくて来たのは秘密。

壁材が赤煉瓦かどうかわからないほど、見事に蔦で覆われた外観。本来ならそこのテラス席で休む人も多かろうが、なんせ暑い。ふと周囲を見渡せば皆、背後の回廊など日陰で涼しくくつろいでいた。ですよねー。

ここにはもうひとつの歴史があって、クラボウができる前は代官所(要は役所やね)の敷地だった。当時の名残はそうたくさん残っているわけではないが、倉紡記念館(右の白壁)裏にひっそり水を湛える堀は数少ない痕跡のひとつらしい。
等々の歴史を経て、現在は観光施設に。展示あり体験あり、さらにはホテルも併設。実は駐車場探しの際に当施設の前を通りかかり、明らかに空いているのに満車とはこれいかに、と首をかしげていたのだが、その空きスペースは宿泊客のために確保されたものだった。なるほどね。

せっかくなので、歩いたことのない道をそのまま進んでみよう。

スクエアの西門から左右に続く道もまた、いかにも古そうな建物がずっと並んでいる。どっちに行こうかな。

Like
Share

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。