La vista nostalgica ’03 (8) Roma: Basilica di San Pietro

昨日まで数日間、梅雨シーズンを束の間忘れさせるような天気。旦那さんが代休をとった日は外に出かけ、昨日は暑くなったふとんを干して片付け。と快適に過ごしていたが、今日はふつうに終日雨。まあこっちがこの時期の平常運転なんだよな。
さて引き続き大昔のイタリア、こってりした絵面には事欠かないわけで。

美術館を出て、再び「国境」沿いを時計回りに進む。

壁の向こう側がヴァチカン。宗教上および政治上の都合でできた世界最小の独立国家は、聖職者のみが「国民」として暮らす特殊な場所。彼らしか入れない場所もあるが、観光客に開放された場所もある。美術館と並ぶもうひとつの有名スポットにも、立ち寄らずに済ますのはもったいない。

10分ほど歩くと、明らかに雰囲気の異なる一角に到達。説明がなくともすぐわかる。

サン・ピエトロ大聖堂。言わずと知れたカトリック総本山。左右対称に配された円形の回廊は、列柱の本数に匹敵する聖人の彫刻を多数擁する。

そんな回廊に囲まれた正面広場では、すでに黒山の人だかり。

これが入場待ちの人々だろうかと様子をうかがっていると、そこへ足早に通りかかる日本人らしき団体客。前日まで団体行動メインだった条件反射でつい後を追うと、気づいた時には自分も行列の一部になっていた。個人客の正しい入場プロセスがどうであったのかは、今もわからないまま。

911 以来、世界中から人の集まる施設でテロ対策が厳しくなったであろうことは確か。入場無料の大聖堂においても、荷物検査と金属探知ゲートが設けられており、入場前に必ず通過するようになっている。それに加えて、ここは教会。今回のような秋冬シーズンならともかく、夏ならノースリーブ入場不可。暖かい季節なら羽織れる上着を持っておきたいと、改めて学ぶ。

そういった諸々のチェックを経るための待ち列は、思いのほか進みがよかった。入場に必要なプロセスをすべて終え、あとは前の人に続いて中に入るだけ。
が、そのとき。

10分前の青空を覆す、滝のような大雨が突如として降り注ぐ。とっさにバリアフリー入口の軒先へ駆け込むと、しばらくして雨はぴたりと上がった。油断ならない天気だ。

ふぅ、あぶないところだった。改めて正面入口へ戻り、聖堂内へ。

入って早々に圧倒される、破格のスケール感と精細な装飾。キリスト教建築として世界最大級と言われているだけのことはある。
だが建物本体と同等、あるいはそれ以上に圧倒的だったのは、この巨大な建築物を目的地として押し寄せた人の数。そしてみんな一様に、頭上に展開された景色を写し取ろうと、コンデジやビデオを構える。

押し合いへし合いを経て、どうにかクーポラの真下までたどりついた。

ミケランジェロらの手による丸屋根の下に、ベルニーニの天蓋。

最奥部には、同じくベルニーニによる「聖ペトロの司教座」が控える。
どちらを観ても建物自体が芸術品そのものであり、さらに壁沿いにはおびただしい数の彫刻やらなんやら。美術館同様、全部丁寧に周ればかなり時間がかかるだろう。そしてなにより、後から後からどんどん増える入場者。ひときわ著名なミケランジェロのピエタ像に至っては、近寄ることすらままならず。同時収容人数は数万人とも言われるが、人混みで酔う前においとますることにした。

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