うるわしの迎賓館 (1) 坂道を登る

旦那さんのデスク環境を改善すべく、昨日 IKEA で素敵な椅子を仕入れ。キャスター付きなので床マットも仕入れ。しかし帰宅後設置してみると、自分の床マットの経年劣化がまあ目立つ。マット2枚買うべきだったか。結局こっちも別で発注した。
さて今回は時間を大幅に巻き戻して、3月中旬の日帰りネタをひとつ。

まだ花見には早い彼岸前、そういえば、と思い出したスポットへ足を運んだ。

この駅で降りたのは昨年の花見以来かな。芦屋川の駅から北を望めば、目的地は見えている。見えてはいるけど、神戸近郊あるある「まちの中に高低差多め」。すなわち上り坂。まあそんなとんでもない坂じゃなさそうやし、距離も短めだから大丈夫。

駅から少し北へ歩くと、ここだけ雰囲気のある開森橋。3年前に架け替えられたというが、おそらく先代のビジュアルはある程度引き継いでいるのだろう。

いざ歩こうとすると、目の前で坂が名乗りを上げていた。
ライト坂。ただの看板にしては凝っているのがポイント。ライトとは光でも右でもなく人名である。近代建築三大巨匠と名高い、あのフランク・ロイド・ライト氏。彼の作品を鑑賞するのが今日の目的。

橋から2分ほど進むと、そろそろ本体が見えてくる。

それにしてもすごい立地に建てたものだ。ただでさえ山へと続く道沿い、しかも周囲よりさらに一段高い小さな丘の上。

というわけでやってまいりました。ヨドコウ迎賓館。旧山邑家住宅とも呼ばれる重要文化財で、日本で一般公開されているライト氏設計3物件のうちのひとつ。前々から来たい気持ちだけはありつつ、いざ行こうと思った段階で折悪しく工事閉館。保存のための作業を施された上で、今年になってようやく再公開されたと聴いてやってきた。
なお、当家訪問後の7月、ライト氏の他の代表作がいくつか世界遺産に登録された。すべて本国アメリカの物件で、この建物は含まれないものの、「拡張登録候補」として追加される可能性は残しているとのこと。

まずは門からアプローチの坂を進んで、正面玄関へ。

なんといっても、コンクリートと大谷石を組み合わせ、直線的な装飾を施した独特の外観が実に特徴的。そして当たり前だが撮影者多数。あとで上がれる屋上テラスにも人が行き来している。やっぱ人気あるんやな。

この石の質感が絶妙。ぽこぽこと穴の空いた表面は、大谷石特有の風合いらしい。

もともと家として作ったことから、一般公開施設としては玄関がとっても狭い。500 円の入館料を払うにも行列するのは致し方なし。車寄せ越しに芦屋の景色を眺めて待つこと数分、館内で履くスリッパにもなんとか空きが出て、中へ入ることができた。

銅板の装飾もまた目をひくドアを入れば、最初の部屋が待っている。

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