森と都会に囲まれて (1) 嚆矢を飾る

期限が迫っている非常食を昼食にしてみた。いわゆるローリングストックってやつやね。湯煎で温めると結構うまかった。難点があるとすれば量が調整できないので、食べ盛りの年代ならともかく、いい大人にとっては若干多いところかな。
さてここからは時間をだいぶ戻して、8月前半の夏休みちょい旅から。

セントレア方面に足を運んだのは、ざっと5年ぶりだろうか。その間に増えていた新施設を、今更ながら初めて訪れることにした。駐車場から通路を歩くことしばし、ターミナルからちょっと間合いをとった位置に、その建物はある。

うわー縮尺感バグるわー。
ここは「FLIGHT OF DREAMS」。ど真ん中に鎮座している B787 初号機を展示するための施設。当初は有料部分もあったとのことだが、コロナを経て全館無料化となっていた。

実機の周辺には、ボーイングの拠点・シアトルにまつわる飲食店が軒を連ねる。バーガーもおいしそうだけど、山盛りすぎて食べ切れる気がしない。さすがアメリカン。

ということで2階のフードコートへ。ボールパークのような雰囲気に仕上がっているのはあの看板の効果か。幸い2人掛けの席を確保できたので、ここでランチにしよう。

着席位置によっては「翼の真下」。空港ではありえない不思議な光景。

そんなおもしろビューを堪能しつつ、20分ほどかけて提供されたピザとパスタをもぐもぐ。機体のおしりの下には、無料化以降に設置されたと思われるお子様スペースが広がっている。遊具ではないガチの実物が置いてある公園。シュールやな。

ふぅ。腹ごしらえを済ませたところで、改めて N787BA さんとご対面。

床から 2m 弱の位置に据え付けてあるため、現役機では絶対にお目にかかれない角度からの真正面ビュー。つやつやの胴体に、そこの滑走路と同じ18の数字が映る。

この至近距離で置いてあるの観ると、でかいな。離れた位置から離着陸撮ってるときはあんまり意識してないし、数百人乗れるって考えると当然のこととはいえ。

テストフライト中は ZA001 と呼ばれていた同機。試験に立ち会った乗組員のみなさんが記したサインも保存されている。彼らをはじめとしていろんな人が携わった結果のアレやってんなぁ、と、11年の同型機初来日を思い出しながら。

で、この展示機はコックピットを公開している。そこだけ有料とか予約制かと思いきや、同時入場人数に上限があるだけで、並べば無料で観られるらしい。そりゃ観るよね。

胴体の真下で行列を形成。といってもたいした長さではなく、ものの数分。先に入った組が降りてきたところで、さくっと通された。

右舷から入ると客席側の壁にテストパイロットさんの言葉。そして振り返ればコックピット。

空間が見学用に広くとられていることもあって、思ったより小さな部屋に見える。

その狭いスペースにみっしり詰まる機器。過去に見かけた、もっと旧世代の実物展示を思い浮かべると、特にディスプレイ関係の設備に現代化を強く感じられる。一方で物理スイッチも大量にあり、それはそれで圧倒的。

充分堪能したところでタイムアップ。貴重なものを観れた。

降りた正面にギアがどーん。でかいな(そればっかり)。配線がバンバン見えてるのは営業機材でもそうなのだろうか。

さっき食事した2階とは階段でもつながっており、半分上がるとエンジンが目の前。吸い込まれそう。

1階に戻って地上からも楽しむ。この距離感でガン見できること自体が新鮮。

エンジンのでかさを恒例の人間ものさしでどうぞ。

と、食事も含めて小一時間、787 の原点をじっくり味わったひととき。

館内のすみっこには貨物多めの展示解説コーナーもあり、セントレアらしさも感じられた。

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