めぐるよつくに (18) 蜜柑国・蒸気甦り
26 Nov 2012
久々に結構スレスレになったらしいねぇ、首都圏の電気。かく言う我が家もエアコンを時々使わないとやってらんない寒さなので、これは致し方ないか。また細かいとこでちょいちょい節電せんとね。
さて、そろそろ四国の話を再開。たっぷり愛媛な4日めスタート。
いや、ほら、道後温泉に行こうとしたら必然的に乗っちゃうわけで。宿から歩いて来れる、駅前の「電車のりば」。
そして記念すべき伊予鉄道初乗車が、こんな木の風合あふれる車両。いいねぇ。いきなり雰囲気ある演出をしてもらった気分を勝手に味わう。
古い電車を堪能しつつ、温泉駅に到着。ここもまた洋風レトロな雰囲気が漂っている。明日また観に来よう。
その「明日」。今度は別ルートかつ別車両を選んで行くことにした。
勿論、ここの名物車両のアレ。その姿は、出発地点に選んだ松山市駅の柱にも描かれている。
余談だが、松山市駅というのは路面電車と郊外電車の両方が来るので利用者も多いのか、車道の青看板にもよく出てくる。しかしその表記が略称の「市駅(Shieki)」って、それ外人さんに駅であることは伝わっとるんかね。
と、そんな重箱の隅はさておき。市駅に着くと、ちょうどお目当てが出発準備に入るところだった。
松山といえば漱石。彼の作品に出てくるものを再現した、坊っちゃん列車。見た目は SL、中身はディーゼル。非電化車両の復刻に別の非電化方式を採用。いやー、その発想はなかった。一応「なんちゃって煙」も出せる模様。
例によって1日乗車券使いなので、100円出せば乗れる。特権を活かして早速乗車し、最後尾から終端を観察するなどして、待つことしばし。観光列車とはいえ平日のため、我々以外に年配の1人を乗せた程度で発車。
角を曲がり城の方向に進む間、暖かな陽射しが車内を彩る。
なおこの車内、ビジュアル的にはいかにも癒し系だが、実際はとっても豪快な乗り心地&走行音。おそらく漱石が体験したのとほぼ同じ感覚なのであろう。
終点は道後温泉。ここでおもしろいものが観れるというので、駅の奥にある引き込み線を覗きにいくと、作業が始まった。
がっこんと音をたてて、機関車の車体が線路からズレる。
脱線しているわけではなく、なんと車体をその場でジャッキアップして180度回転させることによって方向転換するという斜め上の方式。つまりセルフ転車台。やっぱりその発想もなかった。保線車とかでは時々あるよ、と旦那さん。へぇ。
そんな列車は、駅前に設置された展示スペースに入り、次の運行までのんびりしている様子だった。
復刻列車がよく似合う、小さいけど品よく整えられた駅舎を、明るいところで改めて見物。
この後本館まで歩いていって、建物の四方を撮ってきたのは既出の通り。
ぐるり回って戻ってきた駅前ローソンにも、さりげなく汽車の姿があった。
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