あたらしい旅行様式 (14) 進路を示す角

明日だけ平日に有休などを充て、4連休をゲットした方も世間にはいるようで。散歩に出た公園で、聞こえてきたどっかのご家族の会話は連休前提に思われた。え、うち? 旦那さんの仕事柄「実に無念だが月初の平日は休みにくい」ので平常運転だよ。
さて引き続き夏の長崎で電車の観察をば。

市民会館と名乗っている電停。以前は公会堂前といったが、例の電停一斉改称で名を変えた。理由は直球、公会堂がなくなったから。跡地には市役所を移転新築するとのことで、現在絶賛工事中。その防護壁は、今年を象徴するような啓発広告で彩られていた。

「あなたらしい生活様式」。「な」だけ赤いのは長崎の「な」だと思っていたのは秘密。
いうまでもなく「新しい生活様式」のパロディであり、長崎市制作のポスター。言葉だけなら提唱者は複数いるようだが、当ポスターが秀逸なのは地物全開の絵柄。ペンギン(水族館)、龍馬、ハタ(凧)、眼鏡橋、V・ファーレン(ユニの再現度がすごい)。

他にもトルコライス、尾曲がり猫、カステラ、角煮まん、稲佐山、などなど詰め込み放題。一部はさすがに長崎要素なしかと思ってよく読んだら「路面電車スタイル(横並び)」「いろんな工夫をちゃんぽん(イベント)」。力技っすね。
我々は地元どころか遠方の客だが、旅行者としてできることはがんばろうと改めて思った次第。

でだ。市民会館電停では、当家訪問の直前、7月から乗り換え(乗り継ぎ)が可能になった。1日券使いにはあんまり関係ないが、IC カードで通し乗車と同様の運賃が自動適用されるのは便利な話やね。
3つの系統が経由するため、比較的短いインターバルで電車がやってくる。車さえ避けられれば格好の撮影ポイント。

北東から南西へ直進、正覚寺下改め崇福寺(やはり一斉改称対象)に行く4系統。

唯一この交差点を右折、駅方面へ向かうのが3系統。

5000 形はこれが原色。ついでにこちらの 5003、これまで(当形式ですら)頑なに物理幕方式を守ってきた長崎電軌史上初の LED 幕搭載。まあよく切れる。

そして5系統は4系統同様に直進して石橋へ。

ここでちょっと脇道へ逸れて、近くにある観光名所へ寄っていくことにした。川沿いを進むことしばし。

かの有名な眼鏡橋(重要文化財)。現存する日本最古の石橋といわれているだけあって、いかにも歴史の長さを感じさせる風格が漂う。やや風がある中、水面にある程度映ってめがね状になるのを確認。

なお、水面ビューを撮るには、あちらの方のように河原へ降りて渡り石を使うのが定番っぽい(当家もそうした)。

橋を観た結果、1電停分移動した。橋の最寄り電停は、これまた一斉改称にて賑橋改め「めがね橋」。

次の電車を待つ間、対面のりばの案内に目が止まる。十数年使われてきたローカル IC カード「長崎スマートカード」が終了、長崎電軌は nimoca 陣営に加わったようだ。のちに(秋の遠征で)熊本や大分も nimoca 勢であることを体験する運びとなるが、九州北部に限って言えば SUGOCA を凌駕する勢いやな。こんなところで感じる西鉄パワー。

ここで大変かわいいラッピング車に遭遇。あとで若干振り回されることになるのはさておき。

乗り込んだのは4系統。あの案内表示器、バスでよく見かけるやつか。

乗降時には同社キャラ・ながにゃんも登場。なお、しつこいようだが「浜町アーケード」も一斉改称(1系統が通らない方の西浜町)である。

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