欧羅巴交響曲 II スオミの夏 (19) Helsingin tuomiokirkko

すっかり蝉も消え、って先日書いた気がするが、たまにすっとぼけて今頃出てくる蝉が必ず毎年いる。ちょうどついさっきも、へたくそなツクツクボウシが懸命に最後のお願いにあがっていた。もう君らには寒いんじゃないかね。
さてヘルシンキ最終日、滞在時間も残り少なくなってまいりまして。

ランチもおいしくいただいたところで、駅付近に向かい始める頃合い。

目の前の電停から、あえて遠回りコースの系統を選んで乗る。
あ、余談ですが、対岸の電停にいるおじさまが衆目を集めまくっていた。正確には彼が連れていた、4頭立ての立派なわんこたちが。屋外市場の中でも散歩していたよ。

それはさておき、7A 系統は駅前を通らず南側へ回り込むルートをたどる。

ヘルシンキの気候や地形に合わず不評だったらしい Variotram。当地の線形が「やたら回転半径の小さなカーブが多い」という特徴を持っていたのも理由のひとつらしいが、そうは言っても手直し後なんとか使い続けられている。例の Düwag 車を売ってくれたマンハイム方面に貸し出すとかなんとかって話もあるっぽいけど。

苦手なカーブを懸命に走る。あ、そういえば。この先の著名スポット、一眼で撮ってないぞ。最後に寄ろう。

と、思いつきで下車。ちょっと電停的には行き過ぎてしまったが気にしない。

大聖堂でございます。多分ここまで来るの3回目。初日の夕食、次の日の撮影中、んで締めのコレ。空腹や悪天候でそれどころではなかったため、あんまりまともな写真がなく。せっかくなので撮り直し。

手前には大きな広場。中央の像がアレクサンドル2世(ロシアの皇帝)なところに歴史の経緯を感じたりもする。

線路を挟んで、初日お世話になったレストランが正面。その脇の道を進むとマーケット広場。わりと狭い範囲でぐるぐる回っていたことを改めて実感。

もちろんここまで来たからには中も拝見していくよ。

外も白けりゃ中も白い。白亜の殿堂。重厚な造りで細かい装飾はあるんだけど、観ての通り白ベースなんで他の教会より地味にすら感じる。

それでも中央の祭壇周りは巧みに採光が考慮されており、シンプルな中にも神々しさが。

きっとここのパイプオルガンもいい音するはず。

そんなこんなで、最後に見事な晴天に恵まれたのであった。

ずっと寒かったので、このくらいでちょうどいい。夏を待ち望んだ地元民の気持ちに、ほんの少し近づく。

広場をずらり取り囲む観光バスの大集団(出どころはバラバラ)を見守りつつ、日本からの観光客はそろそろおいとまするとしましょう。

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