遅れてきた避暑地 (8) 機関を飾る

3連休は2日外出。期間中に行きたかったスポットには2つとも行けたのだが、土曜が大問題。人生史上まれにみる風雨を浴びる結果となってしまった。動かせないタイプの予定(事前予約の有料入場)がなかったら絶対出ないレベル。あれはヤバかった。ふぅ。
さて、のんびりやっております9月北海道旅のお話はようやく3日め。

昼の目的地をめざして、少し早めにチェックアウト。高速に乗ってさらに西へと向かう。

ふと気が向いて、入った IC からそう遠くない十勝平原 SA にお立ち寄り。するとそこには「本州の人間が想像する十勝のイメージ」が広がっていた。

桁違いに広い農地、傍らに建屋。こういうのだよこういうの。釧路からの車窓でだいぶ探した「北海道っぽい絵」は停車中にあった。

とはいえ、走行中の景色はどこをとっても本州にないタイプのものであることに変わりない。山との距離感とか、

突如現れるスキー場とか(あれはトマム)。

動物との遭遇機会は釧路寄りの方に偏っており、ここより先では見かけなかった。人が多い方に向かって走ってるからね。

目的地に近い追分町 IC で降り、国道を南下していると、気になる看板が目に入る。寄り道を持ちかけようか考えている間に、旦那さんはもう決めていた。ですよねー。寄った理由は名称でおわかりいただけるかと。

道の駅あびら D51 ステーション。これはどう考えても SL が置いてあるやつ。

建物に入って売店や休憩所を抜けた先に「追分駅」が構えている。昔の駅舎に少し似せてあるようだ。本物の追分駅(現役)までは歩いて行けなくもない距離、つまり線路からは少し離れたロケーションでの再現。

最近流行りの色つきマンホールも SL 推し。

そしてやっぱりここに「主役」が鎮座していた。

D51 320 号機。追分駅にかつてあった追分機関区に所属していた、正真正銘当地ゆかりの車両である。

50年近く前の SL 全廃から間もない頃に扇形庫が火事に見舞われ、保存するはずだった車両もろとも焼け落ちたという。これは運よく無事だったので、結果として保存機に選ばれて今に至る。

たまに屋外で展示されることもあるらしく、牽引機を従えている。前日だったら外にいたらしい。しゃーないね、今日月曜やし。

ので、車内も綺麗に整えられている。

全国各地に保存機がある中、風雨を完全に避けられる屋内で車両全体が保存してある貴重な1機。

ちなみに、壁にはかつての駅設備も展示されている。ここに書いてある「千歳空港」は「新」じゃない方、と旦那さん。そりゃ古いな。

どうやら外にもなにかいるようだ。行ってみよう。

なるほど、日によってはここに D51 を出すのね。奥には貨車や車掌車の姿も覗く。

そしてキハ 183 系。先々代の「おおぞら」を担当していた形式で、クラファンを使って保存にこぎつけた模様。

実際に現地を走っていた車両が、現役を終えてもこうして地元で大切にされている。素敵な光景に心温まったところで、そろそろ再出発。

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