実録・おひとり様物語 再生編 (2) 戦士たちの休息

前記事はチェックアウト寸前まで書いてた。やっぱ11時までいられると余裕があっていいねー。
今回のお宿→リッチモンドホテル福岡天神。しかもツインのシングルユース。特別な旅だったので少々奮発したのだが、これが大当たり。なにこの解放感。それでいて玄関&風呂と部屋の間に引き戸があったりしてプライベート感も演出。インテリアも落ち着きがあってよい。あと37型液晶テレビ最高。風呂も広いし、幅いっぱいの洗面鏡が広さを助長してるし。枕の硬さもベストやし。ネットも LAN さしただけで即繋がるし。朝のパンケーキ美味いし(1階が KILROY’S)。これでこの値段なら激安だわ。
さて、ここからは当初ライブとどっちが本編か判らないと思われた見学タイム。


進化の順序を勘違いしそうな3世代揃い踏みなどを堪能した後、在来線のりかえ改札を出て、すぐそこの窓口へ。博多南、往復で。

100円の特急券という珍品を含め、受け取った4枚のきっぷ。うち2枚を改札に通し、再びさっきと同じホームへ上がると、乗るべきものはもう待っていた。

これはこれで乗っておきたかった、三井住友色の0系。年季の入った車両だけに、実に国鉄テイストを残した風情。

どうせ全席自由だったと思うが、自由席に座れときっぷに書いてあるので律儀に「自由席」車両へ。なるべく東京寄りの左列窓側をキープ、買ってきた昼食のパンを食べ終わる前に、博多南線、たった10分の旅はスタートした。

厳密には新幹線ではないので、速度は出ない。せいぜい120キロだったっけ。それでも西の新快速くらいの速さではあるはずだが、なぜかのどかに感じる。
ほどなく、到着のアナウンス。窓の外から、その先を見つめる。
…いた!

これがかの有名な博多総合車両所かー。新幹線車庫は各地にあれど、同じ視線の高さで大量に並んでいる光景は、そうそう観れるものではなかった気がする。いやー、壮観。
そして、少なくとも絶対に1本以上いるはずの500は、探すまでもなくそこに。

改札を出てそのまま連絡通路を渡ると、そこは駅ビルだった。1階でコインロッカーを発見。大荷物はそこに任せて、身軽になったらいざ出発。
この日最大の(ライブ除く)目的。博総1周散歩。

駅前からしばらく、新幹線は高台の上にあり、姿は一切見えない。更に見上げると、目下建設中のつばめ高架。

その高架に沿ってどんどん進む。ものすごくいい天気だ。
やがて高台はなくなり、同じ高さに建物が。…お?

何かいる。うまく写っていないが、多分手前が300で、奥は0だか100だか。ほとんど判別もできないが、それでいいのだろう。この地点を過ぎたらずっと、窓も透けてない建物が続く。

ひたすら歩いて、約18分。交差点に着いた。ここを左折して東側へ回り込む。

1線だけ、端まで来ている線路があった。此処が現時点での、連続した線路の最南端か。
しかし、地図である程度予想はしていたが、それを遥かに越える広大な敷地、そしていっぱいに広がる建物群。あれだけ長い乗り物を大量に取り扱うのだから当然と言えば当然だが。


車両所の入口らしきところを過ぎ、まだまだ歩く。建物の隙間から、さっき庫内にいたらしき300が出てくるのがちらりと見えたりしつつ、やがて再び車両たちの姿が。都合よく歩道が高台になっていたので、そこから眺める。

あれ。さっき見えた500は2本だったのに、今は3本…いや、4本か! 勿論こんなにいっぺんに揃ったのを観るのは初めてなわけで。うわー。

そして更に進み、金網越しに一番近くまで行くと、そこにはあるものが静かに横たわっていた。

8両化されてしまった分の残り車両(5.20修正:観たときは W3 の余りかと思ったが、解体済らしいのでこれは W5 かも)。いずれは消え行く運命にあるであろう彼ら。むきだしの断面が痛々しい。

グリーン車も容赦なく、か。本当もったいないよなぁ。
末路を嘆きつつ、東西を繋ぐ交差点を渡ると、今度はこんなものが。

グランドひかりの残骸…にしては、保存状態いいよな。あえて道路沿いに置いているのは、我々のような人のためのサービスかもしれない。

北上すると、今度はまた現役の500が現れた。

最初に駅ホームから見えた2本は W4 と W7。それ込みで中央部に4本。東端にいるこれが W9。いったい今此処に何本いるんだ。500ファンにとっては(さっきの残骸を除けば)夢のような光景。
そのすぐ奥には、ベテランコンビ。

でもよく観たら、0系の姿をしたイエローさんの鼻がない。引退したとはいえ、それはちょっと不憫というもの。

その先から再び、彼らの姿は高台の向こうに消える。交差点で左折、トンネルをくぐって曲がり、博多南駅前に戻ってきた。

これが駅本体の、道路側から観たほぼ全貌。実に小さなものだが、それでも地元の人には欠かせない存在に違いない。制服姿で帰宅する学生さんをさっきの0系車内で見かけて、その思いを確かにした。

やや早足で歩きつつも、途中で数分立ち止まって撮ったりした結果、1周約55分。あと十数分で、博多ゆきが出る。実に無駄がない。

今度は100系。三井色だが、こちらも国鉄風味を多分に残す。

少なくとも修学旅行で乗っているはずだが、ちゃんと記憶に残る乗り方ができてよかった。

博多で改札を出ると、みどりの窓口前にポスターがあった。明日予定通り会えますように、と願って駅を後にした。

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