古今東西天王寺 (1) 名画の美深く

旦那さんがこんな時期に東京出張。この後にも休日出勤やら夜間待機やら、盛りだくさんのスケジュールが待ち受けているらしい。いかにも年度末な書き入れ時感はありつつ、短期集中すると疲れもたまるから休日の息抜きがいっそう大事になりますな。
さて今回もつい最近のお話、今月最初の週末から。

少し前に確保しておいた催事のチケットを使うべく、まずは大阪市内へ向かった。梅田で電車を降りると、神戸線ホームになにやら見慣れぬ柄のシールを貼った車両を発見。今日は時間の縛りがない予定ばかりだし、ちょっと寄ってこ。

正面に回ると謎はすぐに解けた。西宮ガーデンズの店舗入れ替えや拡張を告知する内容。

オープンしてはや10年経過。増築が進んだ結果、今津線隣接部分や山幹の南岸にまで範囲が広がったことに。集客力の強さを改めて実感。甲陽園時代は結構お世話になったものだが、アレのおかげで都市部まで行かずともかなり捗るんだよねー。

これから徐々に乗降客が増えてくる昼前の構内。降りてくる人波がそれぞれの行き先をめざす。我々も向かうとしよう。

御堂筋線でまっすぐ南下。やってきたのは、そういえば初訪問となる施設。

大阪市立美術館。なんとなく城か蔵のような重厚な佇まい。戦前の建築ということもあってか、これ自体が登録有形文化財だったりもする。

正面玄関を入ったホールは、博物館や銀行など各地で時々出会うあの雰囲気。上質な素材をふんだんに使った堅牢な造りは、やっぱり一目でピンと来るもんだ。

で、お目当ては特別展。

フェルメールっすよ。そもそも寡作な中から選ばれし6点が来日というので観に来た。
といっても彼の作品だけがあるわけじゃなく、他の画家の作品も。ただの賑やかしではもちろんなくて、あの独特な作風が確立されるまでに、描写や題材などいろんな点で美術史的背景があるんだな、と自然に伝わってくる構成。絵画に明るくない人でもわかりやすくてよかった。言われてみれば、左側の窓から外光が入る部屋を描いた作品のなんと多いことか。
あと本筋からは外れるけど、「宗教画ですからー」って言い訳しながら描いてるやろ絶対、ていう女性の絵がちょいちょいあるのは欧州絵画あるあるなのか。

小一時間ほどゆっくり鑑賞。そろそろ昼食を、と言いつつ、美術鑑賞以外のことを考えて持ってきたカメラをつい出す。

美術館の立地は天王寺公園に含まれている。南にてんしば、西に遊園地。あんなところに通天閣(近い)。しかし改めて観ると、園内の東半分は上町台地にのっかっているからか、思ったよりも高低差。

美術館の南面にはこんなものも。旧黒田藩蔵屋敷長屋門。黒田ってあの黒田だよな。中之島から移設して今に至るようだ。
なお余談だが、この近辺ではスマホを持った人がたくさん集まっていた。てっきりポケモン同志かと思いきや、そっちじゃなくて Ingress のほう。土曜日にユーザー交流会のようなものを開くのが通例のようだ。

この後も散策予定だが、ひとまずお昼にしよう。一旦あべちかに戻り、モスでさくっとランチをとる。

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