おひさまと水の国 (14) 祭典と転生・1

昼はまだ蝉陣営が優勢なものの、夜になると鈴虫系がよく聴こえるようになってきた。こうやって少しずつ季節が変わっていくわけやね。とか考えつつ、信州2日めの後半戦へ。

そのまま来た道を戻り、今度は駅地下の駐車場に車を置く。そして向かったのは、駐車場から地下道で繋がっているこの駅だった。

って改札前だけだと何駅かさっぱりやな。こちら、わたしは初乗車となる長野電鉄のほうの長野駅。ローカル私鉄で地下駅とか相当珍しいんちゃうかと。

実はこっちも、ふるさとと並ぶ「当初の目的」のひとつだった。戸隠をひらめかなければ朝直接来ていたのだが、こういう臨機応変な旅路もまたいいものだ。んで、何が目的かっちゅーとそりゃ、アレですよ。

小田急から嫁いできて第二の人生もまた特急として送っている、ゆけむり。
…ん? なんだそのシールは。
ゲームしない我々には一切予備知識がなかったのだが、なんと夏休み企画でモンハンとタイアップ中。側面はもっとえらいことになっていたが、とりあえず省略。

なんせ元が HiSE なもんで、てきとうに座っていいか戸惑う。しかし特急券には座席指定もなく、どうやら自由席な模様。
短編成に改造され、広告が信州企業に差し替えられた以外は、概ね当時のままのようだ。

こんなとこまで当時のままっぽくて驚いた。昭和だ…。

ほどなく発車。市街地を数駅通過すると地上に出て、夏空のもと景色を楽しめる。
朝陽という駅を通過して間もない田んぼの中には、数人がずらりと並んでカメラを構えていた。なるほど、そこは有名ポイントか。おそらく、この後すれ違ったレア編成が主目的だろう。あとモンハン。

須坂。長電の中でも大きい駅のようだ。脇には派手な色の車両もあって目を引く。他の普通列車が軒並みただのステンレス(東急のお下がり)だからなおさらだ。

ステンレスといっても、よく観るとおでこが丸みを帯びていたり。今乗っているものも含めて、首都圏の時間を少し巻き戻している感じ。

腕木式の信号はもう現役でないらしい。でも遺産として大切にされているのか、その色は褪せていない。

停車駅は少ないものの、のんびり揺られることだいたい1時間。

終点・湯田中に到着。よし、これでとりあえず乗破は果たしたぞ。須坂から出ている屋代線は、次来るまでに無くなってしまいそうだが。

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