房総に彼岸あり (2) 田園を行く

ちょい前に梨をくれた実家から、今度はりんごが届いた。味覚的に季節を実感できるのは楽しいし、普段自分であまり果物を買わないので栄養的にもありがたいのだが、毎度食べきるのが大変。まあ今回は6個入りだったからなんとかなるかな。
さて引き続き秋分の千葉内陸から。

再び移動を開始し、東へと進む。峠越えのような県道を抜けると飯給。今度は小湊の沿線になる。以前は上総牛久以南ののどかな所ばかり巡ったが、以北の方が運転間隔は多い。そっち側のロケハンも兼ねて、北上しながら探すことにした。

途中の踏切にさしかかった時、車両接近の気配。とっさに助手席からカメラを向ける。稲穂の海にこの塗装はとても似合う。

牛久以北の運転本数が多いことは、実際沿線を走って納得する。明らかに以南より「人口の多そうな感じ」がする。それは裏を返せば、農地や自然をメインにした絵作りが難しいということでもある。こりゃ有名撮影地も以南に集中するわけだわ。
そんな中、ふと鉄橋の存在に気づく。光風台というニュータウン感全開な駅の近くで、車道の橋から少し距離をおいた静かな場所。ちょっと寄ってみよう。

しばらく待つとやってきた。返す返すも背後の鉄塔が惜しまれるが、電線まで含めて全部ふぉとしょするのは大変なので勘弁してください。

ともあれ、ほどほどのちぎれ雲に彩られた青空にも、この塗装はよく似合う。

ここで南へ引き返す。5月にこのへんへ来た時、最後にちょろっと立ち寄った上総川間の界隈を、改めてもうちょっと楽しむことにしよう。3km ほど離れた最寄りのコンビニで冷たいおやつを仕入れ、道中で食べ始めつつ到着。ムースおいしいよね。もぐもぐ。

ってもう来ちゃったよ! 食べ終わろうとした途端に踏切が鳴り、大慌てで車から飛び出す。

ふぅ。春に撮ったのと同じ地点で、別の花がそっと咲いていた。

てきとーに路駐しておくわけにもいかんので、駅前に停め直す。

相変わらず簡素な駅構内にも、ほんのり秋の気配。見頃にはちょっと早かったようだが、線路から離れたところのコスモス畑は今が盛りと咲き乱れていたから、個体差の範囲だろうか。

低い柿の木が集まる畑の脇で、もう1本待ってみた。踏切の警報音か列車のエンジン音にでも反応したのか、奥の民家では多数の犬がわんわんと吠えまくる。

柿色にもいろいろ。熟し方によってだいぶ異なるオレンジのコンビネーション。そしてやっぱり赤系の塗装は似合う。

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