夏暮れる西国 (6) 港湾に送る

今日は近場で季節感やや多めの撮影に行ってきた。ついでに乗車空白区間もちょっとだけ埋めて一石二鳥。普段あまり意識しないエリアに足を運んだので、気分転換というか目先を変える意味でも新鮮でよかったかも。
さて夏期帰省編は引き続き南海攻略の部から。

ようやく来た電車で、支線2本目となる和歌山港線をゆく。といってもさすがに1駅分しかない道中はあっという間で、海が見えただの意外と線路がしっかりしてるだの言ってるうちにもう到着。

はい終点ですよー。

というわけで和歌山港駅まで来た記念に外観保存。

我々を乗せてきた電車は、5分かそこらで折り返していってしまった。でも大丈夫、13時台に限っては当駅発が2本ある。次の電車で戻ればいいさ。

それを待つ間に、せっかくなので駅とその周辺を少々観察することにした。

1ヶ所しかない、とっても簡素な改札。とはいえ、壁にいちいち南海ロゴとラインカラーで装飾してる辺りはそれなりに気合を感じる。昔はおそらくもっと利用者が多く、改札も幅広く使っていたのだろう。

改札入ってすぐのところに掲示してある、先発列車の案内。なんと大きい布を手でめくる方式。落語のめくり(舞台のはしっこで演者の名前書いてあるアレ)だと思えばいいのか。ここは無人駅なので、わざわざフェリーから係の人がめくりに来ているっぽい。

一方、改札からはそのままの高さで通路が続いている。同じく南海が運航している、フェリーのりばへの道だ。

どうやら徳島へ渡ることができるらしい。お世辞にも便数が多いとは言えないが、和歌山〜徳島間という若干マイナーな位置づけを考慮すると、1日8便ってのはそこそこある方なんすかね。

さっき 13:10 頃に着いた電車は、30分後のフェリー出航に合わせたダイヤ。船の周囲をよく観ると、海岸沿いにずらりと続く車列。あれもフェリーに乗り込む皆様だったようだ。

なお、徳島がいろいろと二次元系のことをやっている影響か、阿波踊りの PR ポスターはえらいことになっていた。いや、まあ華やかでいいと思うんですけどね。

あんまりゆっくりしていると次の電車が来てしまうし、正直言って駅前にはフェリー以外に一般人向けのものが全くといってないので、おとなしくホームへ戻る。

ごらんくださいこの過疎ダイヤ。平日11本、休日はたったの8本。これで足りるってことなんだろうけど、いやはや。一応サザンもたまに来るから「特急停車駅」と言えなくもないが、全体としては秘境駅へ来たようなもんである。

そんな秘境で終端記録。むかしむかしはもっと先まで路線が続いていたらしいが、廃止されて久しい。工業施設に囲まれてぽつんと静かな駅でしばし待ち、この後やってきたお迎え電車に乗って市駅へ引き返した。

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