湯けむりと陸蒸気 (5) 転換舞台360

なんかやたらと仕事のある1週間だった。いつまでも待ちの姿勢ばかりじゃいかんなと思って攻勢に出てからだいたい1年くらいになるけど、今年に入ってから少しずつ芽が出てきた感じ。手が足りなくならない程度にコントロールしつつ、うまいこと回していければいいなと。
まあおかげさまで記事の下書き時間も削られる一方なんだが、なんとか書けた水上の続き。

水上駅に着いた SL は、あっという間に客車を切り離し、すいすいと駅北側に出てきた。そうなるのが判りきっていたから、我々も北側へと急いだわけで。

これから何が始まるのかは、左に見切れた取っ手が雄弁に語っている。

引き込み線へ移り、どん詰まりまで前進した後、ワンテンポおいて手前の線へ向かってバック開始。

黒い煙も白い煙も威勢良く上がる。

手前で一旦停止、安全確認ののち慎重に後退。

というわけで、水上駅における SL みなかみ最大の見せ場、それがこちらの転車台。わたしは梅小路でしか観たことがないので、厳密に営業路線での転車風景を観るのは初めて。

半円状に取り囲むように設置された見学スペースは多くの人で埋まり、C61 の顔が向いた方から一斉にシャッター音のウェーブ。まあそうでなくても超連写してますけど。

こうやって写真を並べると、一見すると左から右へ回っているだけに見える。

しかしこれが実はちょっと違って、もうちっと右(右端の線路くらい)まで回りきって止まった後の逆回転だったりする。いっぺんおしりを見せつつ丸1周。なんすかこのサービス大盤振る舞いは。

観ている分にはなかなかおもしろいが、無論見世物にするためだけにぐるぐるしているわけではなく、折り返し運転に向けて方向を変えるのが本題。

よって、作業員さんのまなざしは真剣そのもの。

こうして無事南に頭を向けた状態で、転車台から降りていく。「まごころと信頼」で復路も頼んだよ。ってうちら乗るわけじゃないけど。

で、その後もっかい切り返して一番端の線路へ入る。

そして給水やら点検やら記念撮影やら、ツアー客らしき人々が特別に柵内に入れてもらって間近で眺めるやら。ある意味、そういったふれあいも含めた諸々が、現代日本における SL のお仕事なのかもしれない。

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