Sweet 10 Journey (31) 音速の宇宙船
15 Dec 2020
今年一番の寒波到来。うっかり雪でも降ったら身動きが取れなくなる立地の当家、買い物するなら晴れてるうちだと真っ昼間にスーパーへ急ぐ。帰り道で一瞬みぞれがちらついて肝を冷やすも、それ以上降ることなく終了。いよいよ冬本番っすね。
さて秋の豪遊最終日、午前の移動について。旬の話題もちょっとだけ。
ソニック20号はほぼ定刻にやってきた。
無論これが 883 系初利用である。せっかくなのでグリーン車を奮発。
飛行機っぽい荷物棚があったり、どことなく SF 風味な形状の照明だったり。鉄道車両というよりは、ちょっと宇宙な雰囲気の漂う客室。今は無きスペースワールドのライドアトラクションにあってもよさそうな。
別府を出て30分ほど経過。途中停車駅のひとつを是非観ておきたく、停まる前からスタンバイ。
おー、あんなところにあるのか。ハリウッド風の USA。そう、アレだ。
宇佐。ローマ字表記が USA であることにのっかっている姿勢が非常に明確で、ここまで来るとすがすがしい。駅名標の絵も、USA の国旗と見せかけて宇佐神宮。ついつい脳内に、近年流行った曲が BGM として流れる。
この手のネタだと小倉在住時、母が時折使っていた「カナダ行ってきた」を思い出す。市内に金田って地名がありましてね。
いくら旅行終盤といっても、ただ乗っているだけなのも芸がない。交代でそれぞれ車内見学。
グリーン車は1号車。車端であることを活かして、運転台のすぐ後ろに共有の展望席が設けられている。
本来はちびっこ4名くらいの定員だろうか。このときは最後尾だったこともあり、乗車率もそこまで高くなく、ゆっくり独占放題。
ここで味わえるのは、単に景色のみならず。883 系は JR 九州として初めて投入された振り子式車両で、線形で不利な日豊本線をかっとばすため頻繁に振り子が発動する。トイレ行ってる最中はしんどいけど、座席や展望席から眺める分には豪快で楽しい。
やがて雨が徐々に上がる中、列車は県境を越えて福岡県へ。ただし、小倉は中津などと同じ豊前国なので、文化的に地続きという感覚は今もある。筑前に属する八幡のいとこが話していた言葉はわずかに博多寄りで、小倉の言葉とは少し違っていた。
行橋で白いソニックとすれ違い、あとは北九州市内をどんどん北上して小倉に到着。
1時間半もかからず着くことができた。振り子の性能に感謝やな。
別府入線時の動画がいまひとつだったんで、改めてここで先頭部を拝見。
いくらリニューアル済といっても、四半世紀前のデザインとは思えないとんがった外観。特急だから思い切れた部分もあろうし、九州の個性派イメージの一翼を担っていることも確かだろう。
ところで、ここまであえてスルーしてきたが、このソニック20号、期間限定で大きな特徴を背負っていた。
よりによって鬼滅ラッピング車だったんすよ。周囲では小学生を中心とした観客が右往左往。この時点では登場人物をほとんど把握しておらず、装飾された2両分さっさと撮って撤収。いちばんよく撮れたのが煉獄さんだったのは何かの示唆かね。
さらに実は、行橋で見かけた白いソニックがもっと派手に全車ラッピングのやつ。短時間で2本まとめて観られるとあって、行橋発車後の沿線にもあちこちで見物人を発見した。あーほんとに人気なんやと実感を新たにする。
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