実録・おひとり様物語 展望編 (3) 21時の大逆走
24 Jul 2008
ふー。大阪公演前に間に合った。随分ひっぱった名古屋ネタ、ようやくラスト。普段電車乗りまくってる人とは思えないような恥ずかしい失敗談ではあるが、遠征する方の教訓に…はあんまりならんか。
ライブ直前、余裕を持って 91A を取った。でも終わってみたら余裕すぎたので、前倒し変更。その 9259A に乗るには、まもなく発車する新快速に乗ればいい。東海道線のりばに行くと、ちょうど目の前に電車が。これですね。
迷わず乗ると即発車。座って電光掲示板を見上げた瞬間、凍り付いた。
「次は刈谷」
…えっ?
いつも通過しているから、刈谷が真逆だということくらいは判る。しかも車内アナウンスによるとこの電車は「特別快速」、つまり少ない停車駅で一気に遠くまで行くことも残念ながら判る。
うわわわわちょっと待てー!! これじゃ帰れんて!
勿論、客ひとりの誤乗で止まる電車などない。もうすっかり泣きたい気分の約1名を乗せたまま、素知らぬ顔で電車は名古屋市を後にする。なんてこったい。
刈谷。着いたと同時に階段を猛スピードで駆け上がり、駅員さんに事情を話して新幹線を取り直す。別料金払って最速で戻れば間に合うと示されたのは、皮肉にも 91A であった…。それ、さっきわたしが自分で放流した席番ちゃいますか。ねぇ。
それにしても、刈谷市だから回数券範囲を飛び出ちゃっているわけだが、そこをスルーしてくれたのは思いやりの一種だろうか。
もう身も心もよれよれだが、どうにか名古屋方面行きの「最速」、ホームライナーに乗り込む。って、あれ?
なんかこう、ものすごいデジャブが。
この椅子。あのドア。無駄に明るい照明。客室と筒抜けのデッキ。そして「クハ 372-13」。
「ながら」だー! あれと同じ車両のホームライナーってこれのことか! いや、かつては散々お世話になりました。多分もういろんな意味で乗れないと思うけど、これ「大垣号」だから大垣まで行ってこの後ながらになるんだよな。
車掌さんからライナー券を買い、しばし懐かしさにふける。
名古屋到着。新幹線の3文字にここまで安堵したのも初めてかもしれん。既に弁当類は販売終了済、カフェオレがこの日最後の飲食物ということになったが、それは仕方ないな。ライブ直前にアスナルでチョコクロ食べておいて本当によかった。
そして人生2度目の N に乗る。今後の主力車種なんやから毛嫌いするのはやめようと最近考えを改めつつあるとはいっても、やっぱり車内が眩しすぎてくつろげない。
帰りながら原因を冷静に考えた。基本中の基本、電車本体の行先表示を見落としたのが一番のミスなんだが、夜で急いだから東西感覚が麻痺したのもある。
それともうひとつ。名古屋地区慣れしてないこと。
東京周辺なら、ホームの配置と路線の色と行先の組み合わせがだいたい頭に入ってる。西日本も京阪神なら余裕。でも東海は、撮影に利用する駅以外ほぼスルー。乗り継ぎ時は車内アナウンス聴けば済むし。だから駅の基本パターンが頭に入ってなかった。
山手&京浜東北とか中央&総武とか、西の新快速&それ以外みたいに、「大都市圏において同じホームに来る電車は似た方向に進む」のは常識じゃないってことを、思い知った。だいたい新橋だって東海道線は双方向だもんな。
そんなわけで、ただでさえ苦手な東海がさらに苦手になってしまった今回のツアーであった。慣れるしかないんやろな。うん。
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