e-Taxを使って確定申告しようとしたら予想外につまずいた話。
26 Feb 2019
今年度もあと1ヶ月ちょい。年度末迫る頃といえば、毎年恒例の申告タイム。家で印刷した書類持って2月中に税務署へ向かうのがお決まりのパターンとなって久しいが、今回は税務署からおすすめされたアレを使ってみた。のはいいんだが、実際に使い終わるまでには地味に紆余曲折ありまして。自分のようなうっかりさんが他に出ないことを願いつつ、記録として残しておく。
※2023年時点で、スマホ連携により e-Tax 利用方法が大幅に変わっています。
改訂版はこちら→ e-Taxを使った確定申告がスマホのおかげでだいぶ楽になった話。
話は昨年の提出時に遡る。出し終わって帰ろうとしたら、なにやら別のコーナーへ寄ってほしそうにしている税務署の中の人。話を聴くと、IC カードリーダーをお持ちでない人向けに ID とパスワードを発行、翌年(つまり今年)からネットで申告できるようになるという。年に1回しか使わん機器など持っているわけもない零細事業者にはいい話だ。
早速発行してもらった。別紙にパスワードまで印刷してあるのはセキュリティ的にアレやなと思いつつ、メインターゲットの年齢層が高いことも容易に想定されるので致し方なしといったところか。
で、今年。クラウド会計サービスにて、まずは決算処理。e-Tax で読み込む用の「.xtx」なる拡張子のファイルを出力、ついでに決算書と申告書の PDF もバックアップ用に出力。
さて提出だ。「e-Tax ソフト」のデスクトップアプリは Windows 版しかないので、Mac 派は WEB 版…
って Chrome 非対応かい。さすが役所。やむなく Safari に機能拡張をインストール、改めてログイン。.xtx ファイルを読み込ませて進もうとするも、ここで壁にぶち当たる。
「電子証明書が必要です」
えー。なんでや。税務署で対面本人確認やった上で ID 発行したから証明書いらんのとちゃうんかい。
マイナンバーやら「公的個人認証情報の署名用暗証番号」やら、あれこれ試すもすべて徒労。IC カードリーダーがなければ意味なし。
これはもうあきらめて例年通り持参しかないのか。肩を落としつつしつこく手順を確認するうち、ふと気づく。
ID 作ったときに発行された「ID・パスワード方式の届出完了通知」には、冒頭の画像にある通り「e-Tax による申告等を行うことができます」とある。が、この文章における「e-Tax による申告」とは「e-Tax ソフトによる申告」とは違うのではなかろうか。
国税庁のサイトに、わかりにくいながらその答えがあった。
税務署等で職員と対面による本人確認を行った後に発行された、「ID・パスワード方式の届出完了通知」に記載されたe-Tax用のID・パスワードを利用して、「確定申告書等作成コーナー」からe-Taxを行う方法です。
e-Tax は e-Tax でも e-Tax ソフトではありませんってか。まぎらわしいんじゃー! せめて「e-Tax ソフトは使えません」て明記した方がよくないすか国税庁さん。
結論。「ID・パスワード方式」では必ず「作成コーナー」を使用しないと送信できない。
そして作成コーナーでは .xtx を受け付けていない。つまり .xtx は準備するだけ無駄。バックアップのつもりでしかなかった PDF を開き、全数値を作成コーナーへコピペするという、デジタルなのかアナログなのかわからん若干原始的な手段を強いられることとなった。
まあ無事送信できたからいいけど。
なお、ID・パスワード方式は暫定措置であることが当初からアナウンスされている。たぶん最終的には IC カードリーダー買わされるやつ。うーん。やっぱりコスパ悪すぎるから、そうなったらまた印刷物持参方式に戻そうかなぁ。
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