Review – 檸檬のころ / 2007.11.17

なわけで(前記事参照)多摩シネマフォーラム第2弾。本当はもう1本観れたのだが、時間の関係で断念。しかし、1枚のチケで3本上映。さすが映画祭。いいなこれ。またなんか観に行きたい。
てか、知らない間に通常上映終わってたのね。ならネタバレもへったくれもないか。では早速。

やばい。「榮倉奈々たんが出る」くらいしか予備知識なかったんで、単なるかわいい子 PR 作戦かと思ってあんまり期待してなかったのに、激しく裏切られた。良い方向に。

なんか、自分が高校の頃ってこういう「良くも悪くも痛い一面」がきっとあったと思うの。すごい勢いで身に覚えがあるもん。いいことがあってぶっちぎり有頂天になるとき。持ち上げられといて一挙に突き落とされるとき。あの高揚感と落ち込み感ったら! 絶対皆一度は通った道だと思うんだ! そうそう、こういうテンションのことな。
またさー、素で悪気抜きでそういう突き落としをするやつがいるんだよ。辻本みたいなやつ。でも彼がクラスメイトだったら確かに気になるわ。で、そういうやつに限って既に他人のもの、と。しくしく。

一応主役は2人並列ってことになってるのだが、わたしは完璧に白田さんにどっぷり共感しちゃった派だよ。ものかき体質なせいか。それとも、あのジェットコースタータイプの性格が類友なのか。
人によっては、一見人望のある優等生だけど悩み事尽きない、ってな秋元さん(こっちが奈々たんなので序列は上なのか?)のほうが「あーわかるわかる」かもね。
しかし、エンディングがあの重要曲。作詞クレジットも白田さん名義。やっぱ真の主役そっちなんちゃうんかと。

それと、なにげに注目なのが「学校そのもの」。
調べて判ったのだが、廃校決定とはいえ現役生が通ってる高校使ったってのがすごいわ。どうりで棚の古び具合とか屋上封じの器材とか、いちいち異様にリアルだと思ったよ。同様に文化祭も、手作り看板が高校生テイスト溢れてんなーと思ったら本当に生徒制作やし。
細かいけど「校歌が軍歌っぽい」てのは噴いた。うちも超軍歌だったんだもん!

最後にね。えーとね。またそこに目をつけるかと言われそうだが。名脇役に拍手を送りたい。
烏山線。
母の実家・高山線とそっくりな音がしたもんで「あ、ディーゼル車」て一発で気づいてしまった。直後に画面を横切る「キハ」の2文字がつい目に入ったぜ。
有人改札、ワンマン運転、ドアも手動開き。途中駅に見えた「電化を実現しよう」の文字が妙に実感できる、あっぱれなまでのローカル線っぷり。したくなる気持ちは判る。でもね、あれじゃなければ今回の舞台の田舎感は出せんね! あの環境だからこそ「東京に出る」ことが特別なことにも見えるわけで。大変だけど、できればこのまま残ってほしいなと思った。

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