季の移りに身をまかせ (10) 褐色を纏う森・2
22 Dec 2019
今年から23日が平日になっちゃったんで、恒例のおうちクリスマスディナーを昨日開催。世の中皆そうなのか、百貨店は朝から混雑。買いすぎぬよう注意しても満腹になるのは、やっぱ買いすぎなのか歳なのか。ついでにいい肉買ったから、今夜はすきやき。
なわけで先月の連休2日間散歩ラスト。
開けた坂に続く道を進み、玉造口から外堀を越える。すると、思わぬところにビュースポットを発見。
積まれた石垣の裏に、これまた石積みの階段。上がると南側に外堀を眺められる一方、北を向けば緑地の向こうに城。午前なら完全順光だろうし、正午過ぎでもなかなかいい感じ。城を観るのにこんな角度があったとは。
天守周辺でもイベントが催されていたようだ。ランチ中に外堀を歩いていったブラバンかなにかの生徒さん団体がいたが、あるいは彼女たち(全員女子だった)も演者だったのかもしれん。いずれにせよ、混むところは避けるのが当家の定番。
天守をスルーしてさらに進み、入ったことのない西の丸庭園を利用してみることにした。おひとりさま 200 円払って、いざ中へ。
一見してわかる桜の木の多さ。それもそのはず、オンシーズンであれば花見スポットとして有名らしい。ある意味、入場料は桜の維持費とも考えられる。
ちょっと奥へ行くと、内堀越しに再び城ビュー。最上階には多くの人影がうかがえる。この天気ならさぞかし眺望もよかったことだろう。
満開の頃を想像しながら。
ちなみに、この付近の木が標本木に指定されていることを後日知った。大阪で開花のニュースが流れているときは、毎年ここから中継しているんやね。
桜の紅葉は、もみじより赤の色味が濃く、これはこれで見ごたえがある。花と葉で1年のうちにいろんな表情を楽しみつつ、季節感を味わえるのが、桜のいいところ。
庭園の最奥部付近、広い芝生のたもとに、城とはまた異なる和風建築が佇む。
大阪迎賓館。一見するといかにも伝統建築を移築したかのようにも思えるが、実は築25年も経っていない。95年の APEC にあたって会議場として、二条城を見本に新築。えっ、そうでしたっけ。95年なら関西に住んでましたけど記憶がございません。
ともかく、この日は現在の主な目的「披露宴会場」として使われていた。新郎新婦入場時に扉が開けられた瞬間、大音量で響き渡る YMCA(秀樹)。なんでや…あ、いや、おめでとうございます。
庭園中央部の大半を占める芝生の写真がないのは仕様です。というのも、寒くて来場者が減る秋冬のにぎわいを狙ってか、イルミネーションイベントが広範囲に設営されていたので。昼に観るもんではない。
とはいえ、木々の間をのんびり歩き、さまざまな色の葉をゆったり眺めるには、有料とあって比較的人の少ない庭園はちょうどいい。
座ってお茶を飲むにもベンチがすぐ使える。実は穴場なのか、みんなそこまで課金しないだけか。
主役たる城を訪れずとも、公園としての魅力に改めて触れた午後だった。
あとは大手門から府庁に抜け、梅田までバス1本。谷町線まで歩くのとどっちが早いかは定かでない。
いずれは混むと承知で、あえて桜の時期に来てみるのもありかな。
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