仲秋来るEXPO (3) 季節を映す

いつの間にやら日の入りもずいぶんと早くなりまして、買い物帰りの空は夕日が雲に反射してなかなかにドラマチックな模様を描いていた。夏の間は少しでも気温が下がる夕方に散歩したもんだが、これからの時期は少し早めに出かけないと寒いね。
なわけで先月末の万博散歩ラスト。

園の北西にある「森の舞台」付近。さっき観たマップに彼岸花の絵が描いてあったから、このへんにもあるかな、と様子を伺いに。

松ぼっくりが転がる森の奥、一角にそこそこ固まって白い花が咲いていた。こちらでもまた、同じことを考えたカメラ持ちの方が数人集まっている。

古の儀式でも執り行ないそうな丸い「舞台」の向こう側にも、赤いのが少々。ここまで回った感じだと、結局最初に見つけた川沿いが一番花の数が多かったような気がしないでもない。ま、散歩ってことで。

外周に近い道を回り、西大路から中津道へ。「万葉の里」と呼ばれるエリアには、秋の草花がいろいろと固まって見せ場を作っていた。その名の通り万葉集に出てくる植物が多いようだが、和歌を知らなくても見覚えのあるものばかり。

秋といえばススキ。近年は街の片隅で外来植物を見かけることも増えてきたけど、やっぱりこちらの方が日本の秋の風情に合う。

ススキと同じく、秋の七草でおなじみオミナエシ。鮮やかな黄色が目をひく。道を挟んで反対側には萩の花もあったけど、残念ながら見頃を過ぎてしまったようだ。

おもしろ枠、と言ってはなんだが、どうしても特徴的なビジュアルに思わず笑みがこぼれる。ソーセージ、ではなく、ガマの穂。もうしばらく経って種を飛ばす頃になれば、ソーセージの爆発(穂が崩れると綿が一気に広がる)も観られることだろう。
園内のあちこちで、見頃の草花だけでなく、花や木に集まってくる生き物を目的に訪れたらしき人をよく見かけた。おにぎり食べた水辺の向こう岸にはバードウォッチング勢、花壇の前では三脚構えて虫の飛来を待つ人。四季に応じて楽しみ方はそれぞれ。うちはなぜか訪問時期が著しく秋に偏ってるけど、真夏以外なら他の季節もありか。

工事中の自然観察学習館付近では、どんぐりや枝葉を使った工作教室が催されていた。大きさも形状もさまざまな素材が手に入るのは、いろんな植物が一堂に会する自然文化園ならでは。

メタセコイアが色づくのは、もう少し先のこと。

しぶとくウォッチしてたら、茶畑のかたわらにも少しだけ彼岸花。まあなんだ、この日は総合的に判断して近場で済ませたけど、物量勝負ならもっと田園地帯に出かけた方がたくさん観れそうやね。

そんなこんなで散策終了。9月末とは思えぬ陽気に、涼みに寄ったエキスポシティの館内冷房はほどよく、ソフトクリームもおいしくいただけた。本格的にもみじシーズンが到来したら、またどこかに出かけるとしよう。

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