欧羅巴円舞曲 II ウィーンの香り (13) Wiener Riesenrad

台風直撃予定につき、旦那さんも終日自宅待機。着実に接近しているらしいといっても現時点では風が強いのみなんだが、午前だか昼だかで鉄道各社どんどん運休予定とあっては、むしろ出社したら負け状態。こういう時はこもってるに限るね。
では欧州旅6日め、さらに観光モード続行。

Karlsplatz まで地上移動、さらに地下鉄に乗り換えてしばし。

降りた駅 Praterstern は、もうホームの壁からして遊び心に満ちていた。わかりやすいアイコンをたどって進むと、緑地の奥にかわいらしい建物群が現れる。

ここは遊園地。緑地も合わせて Prater と呼ばれる広大な公園である。緑地の方は前回訪問時、ミニ鉄道 Liliputbahn を観に来たことがあるけど、遊園地方面へまともに来たのはこれが初めて。

でだ。いい大人がなんで遊園地かというと、ここでもっとも有名なアトラクションに興味がありまして。

観ての通りの観覧車。「第三の男」にも登場する、19世紀末の姿を大筋でとどめる年代物である。ウィーンで高い建物に登る機会はほぼないし(というか旧市街には聖堂以外にそんなもんない)、モノとしても貴重だし、いっぺん実際に乗ってみようという次第。
遊園地本体は入場料不要のため、まず観覧車単体のチケットを購入する。おひとりさま10ユーロ。これを高いとみるか安いとみるかは個人差があります。

ウィーンの歴史をコンパクトに物語るジオラマの間を抜けて、いざ乗車口へ。

日本でおなじみのとはだいぶ異なる形状のゴンドラが周回している。どっちかっつーとコンテナっぽいビジュアル。開業当初はゴンドラ数が2倍あったらしいが、老朽化対策で間引いたそうな。それでも1基あたりの定員なんと20名。よって、乗車時はほどよい人数でまとめて送り込まれることとなる。

当家含めて10人足らずが乗り込んで、空中散歩スタート。なお、これだけの人数を扱う都合上、どれかのゴンドラで乗降がある際には全体の回転が停止。結果として、純粋に1周する所要時間よりちょっと長く楽しめた。

お天気はそれほどよくないが、雨じゃないだけよしとする。さて、何が見えるかな?

Mitte 駅の北東部、旧市街の周縁部は落ち着いた佇まい。

左奥方向が旧市街。やや古い建物群に埋もれるように、シュテファン大聖堂の屋根。

Praterstern は Wiener Linien だけでなく ÖBB の駅もあり、たまに Cityjet や Westbahn などが通る。なお残念ながら路面電車は ÖBB 駅舎の向こう側なので見えません。観覧車入りの景色が撮りにくそうなのも、前回ここまで来なかった理由のひとつ。

街越しにドナウを挟んだ対岸には、やたら目立つテレビ塔(ドナウタワー)や超高層ビル。特に後者の周辺には、国連の主要事務所や IAEA 本部など国際機関が集結。やはり郊外に出るほど、こちら側とは景色が違う。

と、あっちもこっちも楽しむことおよそ15分。思ったよりしっかり堪能して、そろそろゴール。

事前予約すればディナーやらパーティやらできるらしい。確かにこの広さならいけるね。

こうして名物体験も無事終了。わざわざ乗りにきた甲斐はあった。

ちなみに他の物には一切寄ってないんだが、あのインチキくさいモーツァルトさんはどこぞから怒られないんですかね。つーかキーボード手持ちって先生かいな。

Like
Share

公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。