欧羅巴幻想曲 I ミラノ、商業の都 (3) Stazione di Milano Centrale : 1

ガムテ補修で一躍注目を浴びた(?)当家のキャリーカート。昨日置き換え品を買ってきまして、持ち運ぶのも大変なんで配送を依頼(そこそこのお値段だからか送料無料)。けさ受け取った。次回の遠出からよろしくねー。先代はおつかれさまでした。
さてミラノですが、宿に向かう前から早々に写真スイッチオン。

典型的な頭端式構造の当駅。ということは。

ふむ、こちらが終端ですね。堅牢な中にもどこか漂うデザインセンス。足元が白いのは錆び止めだろうか、レール本体の側面も同様に白くなっていた。

駅構内出入り自由が大勢を占めるヨーロッパにあって、イタリアでは安全対策(テロやスリ)を重視された数駅で、入場時にきっぷの確認を有人窓口で受ける改札制が導入されている。Centrale もそのひとつ。よって、きっぷを持った状態にある「乗車前か下車後」だけが、駅における車両撮影の数少ないチャンス。つまり今でしょ。一眼は宿までしまっておくつもりだったが、やっぱ出す。

お、早速出たな。ETR600/610、いくつかある高速列車系統のひとつ Frecciargento 専用車両。フレッチャなんちゃらについてはのちほど。

まもなく出るジュネーブ行きらしく、大荷物の人々がどんどん向かってきては乗り込んでいく。きっとついさっき発車ホームが確定したのだろう。直前まで何番線から何が出るかわからんのは欧州仕様です。

我々は大荷物とともに逆方向へ進む。広い構内、ながーいホーム。地上支援は車が基本。

そして圧巻はホームの本数。実に13面24線もの膨大なボリュームで、うち9面18線が横一列に頭を揃える。広すぎて見通せないレベル。ちょうどいいところに柱があるのを差し引いてもね。

たまたま発着の多い時間帯に当たったのか、イタリアが誇る Trenitalia 高速列車シリーズがほぼ勢揃いの状態で迎えてくれた。ここぞとばかりに撮り回る。

Frecciarossa は専用車両が2形式。やや丸っこい方が先輩の ETR500。

後輩はシャープな顔つきの ETR400。いずれも後日実際に乗ることになる。

そして Frecciabianca。当家が複数回見かけたのはいずれも E.414 機関車牽引による客車列車。車両形式は必ずしも統一されておらず、白ければいい的なところがあるとかないとか。
という3つのフレッチャなんちゃら。全部まとめて Le Frecce と称されている。Freccia=「矢」。速い順に、赤(rossa)・銀(argento)・白(bianca)、3つ合わせてサンフレッチェ…ではないが、Freccia の複数形で Frecce。それまでいくつかあった高速カテゴリをまとめ直して独自ブランドを付与した、ということのようだ。

さらに構内にはもうひとつ、Trenitalia ではない別企業による高速列車の姿も。

ETR575 が充当された “.Italo”。新しい高速線専用会社の Nuovo Trasporto Viaggiatori(略して NTV。テレビとは関係ない)による列車も乗り入れている。駅構内に専用の券売機やラウンジもあり、Trenitalia の縄張りに間借りしつつしのぎを削っているようだ。

と、車体やら帯やら、どこかしら赤い電車がずらりと並ぶ巨大な駅。

ホームを覆うこの大きな屋根、実はかのムッソリーニ時代の遺物であることが、あとで調べて判明。きっかけはさておき、広大な空間が魅力的であることに変わりはない。

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