欧羅巴円舞曲 I ブダペストの空 (21) McDonald’s Nyugati

え、台風こっち来んの? 月初にどばっと降ったっきりまともに降った日がろくにないから、たまには冷却欲しいなとは思いましたけど。いやいや暴風までついてこなくていいから。首都圏もかかりそうだし、皆様お気をつけて。
さて欧州旅、3日めの昼食は実用性とネタ枠を兼ねて。

ランチのお店はあらかじめ決めてあった。タイトル通りマクドなんだが、過去の海外諸国で一度も使ったことがないので(ファーストフード自体、前日のバーキンが初)ちょっと珍しいチョイスである。選んだ理由は「見た目」。というのもですね。

どーん。はい、こちらが本日訪問するお店でございまして。とてもそうは見えないが、そこの M マークは間違いない。

何度観ても確かにマクドっすね。
なんでこんなことになっているのか。ここは MÁV のブダペスト西駅の別棟で、19世紀に建てられ、かつてはレストランが入っていた場所。そこへ民主化後、東欧初のマクドとしてオープンしたのがこちら。民主化後といってももう30年経っているわけだが。

そんな当店、人呼んで「世界一美しいマクドナルド」。すでに外見だけでもかなりのものなんだけど、入ってみたらまあすごかった。

うわー。こりゃすごい。
本体はバロック様式を基調としたものらしい。店として手を加えた部分は、天井や壁はできる限り手をつけず、内部空間をいじって済む範囲で配慮されているのがわかる。2層構造がオリジナルからの継承なのかどうかまでは不明だが、下層にレギュラーメニュー提供のレジ、上層にカフェカウンターがある。後者のビジュアルから極力マクド感を廃しているのも、雰囲気重視でのことだろう。

ちょうど昼時に突入したくらいの頃合いなので座席争奪戦も覚悟したものの、幸い空き席を確保。まるで路面電車のセンターポールみたいな照明の配置方法も、壁に穴を開けない工夫のひとつか。

張り切ってパノラマも撮ってみる。着席定員はありそうに見えて意外とそこまで多くないので、運がよかったかな。

肝心の注文は少々てこずった。「バーガー2個+飲み物2個」のバーガー1個がなぜか足りない。受け取り時に初めて気づき、その場で追加注文し、結果としてレシートを2枚手に入れる。実はバーキンでもまったく同じことがあったので、きっと我々の注文の仕方がへたくそなのだろう。

マエストロバーガーとかいう、日本では一切観たことのないシリーズのラインナップ。なんとなくワンランク上っぽい感がある。選択肢は2つ、ダブルバーガー風の JACK とチキン&ベーコンの JACKLINE。ダブルは無理なんで後者にした。

あの、おいしいです。とてもマクドとは思えない。バンズが違うのではないか、と旦那さん。そこか。確かに香ばしくてふっくらしてた。野菜もレタスとオニオンがしっかり入ってて、ほぼ写真通りのボリューム感。
なぜこういう展開が日本にはないのか。かつて超デフレ時代にバーガー1個100円切るようなお値段で提供しまくった余波で、「日本のマクド=安かろう」のイメージが完全に定着してしまったのだろう。たまにプレミアム感ある商品出しても長続きしないのはそのせいかもしれん。

そんなこんなで、美しい空間とおいしいバーガーを堪能、ついでに無料 Wi-Fi も拝借。きっちり休憩したところで、午後の活動に入ろう。

舞台は西駅本体へと移る。

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