門前のにぎわい (2) 提灯と夜店

世の中、スケジュール配分というのは案外うまくいかないもので。ひまな日はとことんひま、そうでない日は出かけるのに用事満載。後者は要するに今日のことですね。
なわけで、どうにか時間を作って今日の前倒し更新は秋の池上散策後編。

せっかくなので、ついでに本門寺まで行ってみることにした。駅から境内までの間には「本門寺通り」をはじめいくつかのルートがあったが、とりあえず直球な通りへ。

ってすごいなこりゃ。両岸屋台で中央部はびっしり人混み。
元来厳かな意味であったかもしれない宗教行事が、長年の時を経て次第に「ただの楽しい祭り」に変わっていくことはよくあると思われる。どうやら御会式も、本題の儀式を除けばそうなっているようだ。

どうにかかきわけつつ流れのまま進み、新参道に合流。

ここから門まで、無数に続く灯籠の列に沿って歩く。
旦那さんが気づいたのだが、よく観ると紙花をあしらっている骨組みはなんとビニール傘。八方に花を飾りつつ、雨天対策まであらかじめとっておける万能アイテムだったりして。

門をくぐると階段。昼間の活動もあって疲れてないかといえば嘘になるが、ここまで来たらまあ上りますよね。

ふぅ。ふと見下ろせば、木々に紛れて参道の灯りが点々と。そして我々より後から来る人の流れは絶えない。毎年30万人が来るというのも頷ける。

仁王門のむこうに本堂がある。

そういや、祭りに足を運んでいる人たちの年齢層がやたら若かった。地元の中高生辺りには「堂々と夜遊びできる格好の秋祭り」なのかもしれない。

祭り本番では、ここ境内から駅付近まで万灯の行列が練り歩き、たいそう見応えあるらしい。残念ながら、海外渡航直前にそれを観に来るのは無理。当日の光景に思いを馳せつつ、まだ静かに扉を閉ざしている本堂を後にした。

ぼちぼちおなかもすいてきたので、この後駅前に戻り、ふらり入った居酒屋でディナーとなった。

宗派の違いはあれど、重要な位置づけにあるお寺というのはどの地でも長く愛され、こうして人が集ってくるわけやね。それもまた日本らしい風景のひとつ。

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