欧羅巴幻想曲 II ヴェネツィア、水の都 (10) Piazza San Marco : 2

7月下旬だというのになかなか梅雨が終わってくれない中、今日もよく降った。どばっとまとめて降る時間帯と、嘘のようにぴたりと止んでただの曇りになる時間帯が交互に来る感じ。そして夜になって雨が去るとバリバリ元気な蝉さん。もう寝なさい。
さてヴェネツィア初日、夕飯済んでからもあれこれあるのです。

ふぅ。おいしいものをしっかり食べたあとは、腹ごなしに歩くとしよう。夕飯をいただいたお店の前の道は、あまりくねくねすることなくサンマルコに向かっている。

19時半過ぎはまだそれなりに明るい時間帯。ゴンドラも普通にいる。漕ぎ手さんのことをゴンドリエーレといい、トレードマークとして白黒しましまシャツを着ているが、見習いの人はしましまが紅白らしい。見習いの漕ぎ手…いやなんでもないです。

我々が宿をとり食事をとったのと同様に、このへんはホテルもレストランもたくさんあるようだ。ガイドブックに記載がないところでも、ちょっと横道を覗けばお店が見える。夕飯スタート時刻が遅いのはミラノと一緒。きっとイタリア全体的にそうなんだろう。

サンマルコまでは、そうやってあちこち眺めてゆっくり歩いても5分かからない。

昼間とは少し表情の違う、寺院や鐘楼。広場の北面寄りでも、壁際にはカフェがどーんとテラス席を展開している。

Florian のちょうど対面くらいに位置する、これはこれでまた由緒ありそうな Quadri。
夕方時間帯のサービスなのか、生演奏が行われている。のはいいが、演目がめっちゃ鉄板というかベタ。我々が通りすがりに聴いて即わかるレベルのメジャーな曲がバンバンかかる。Time To Say Goodbye(日本だと「アマルフィ」で知られるアレ)、Funiculì funiculà(鬼のパンツ)、そして駄目押しに「ゴッドファーザー 愛のテーマ」。
このときの客層から言って日本人好みに合わせたわけでもなさそうだし(そういうことすんのはプラハ市民会館)、いずれも世界的に著名ということだろう。いろんな意味で新旧の名曲がたくさんある国、イタリア。

広場を縦断し、そのまま運河の方へ抜けていく。

南東角に飛び出しているこちらの空間も、広義では広場に含まれるようだ。
奥に見えている2つの柱。かつて処刑台があったことにより、柱の間を抜けないのが事情通のお約束らしいが、いかにも通りやすいところにあるんだよなぁ。門を西へ曲がって進む場合は特に。

ここは東へ曲がって、ため息橋のある方へ。

ずいぶん堂々とした鳥さんが、水辺で迎えてくれた。鳥には詳しくないが、特徴と分布からするとニシセグロカモメだろうか。ここの鳥はみな非常に人間慣れしており、カメラを向けるとドヤ顔でポーズとってくれる場合すら。

なぜこっちへ来たかというと、もちろん理由がある。

ちょっとあっちに渡ってみようかと思って。2系統じゃないと行けないので、のりばの方へ向かう。

いや、そののりばじゃなくてね。運河沿いのお宿は自前のゴンドラをお持ちのことも多そう。アレ目的でお越しの方は、あえて奮発してここのに乗ったりするんだろうか。

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