欧羅巴円舞曲 I ブダペストの空 (18) Széchenyi Lánchíd

連日「暑い」としか書いていないような気がしてきたが、事実なので致し方ない。明日は首都圏の方が熱波一段落するっぽいけど、その結果関西が日本で一番暑くなりそうな気配。水分塩分エアコンの三種の神器(?)でなんとか乗り切りますわ。
さて引き続き欧州旅3日め、ここから若干観光モード寄りで。

次の目的地までの距離感がよくわからんかったので、2番で南下。結果的に1電停のみの乗車だったが、まあそれはそれ。

Széchenyi István tér で下車。電停東側にその名を持つ広場がある。お察しの通り Széchenyi István 氏にちなむのだが、国会前広場の Kossuth Lajos 氏とは政治的に対立関係にあったらしい。こんな近接しててええんかね。

そんな Széchenyi さんの名を冠する、これまた市内有数の観光スポットが、広場からすぐのところに。

鎖橋。前日エアレースでバンバンくぐられていたあの橋、正式には「セーチェニ鎖橋」という。改めて調べると、もともとはただの鎖橋と呼ばれていたところ、Kossuth さんの提案で名がついたとか。
もちろん今日は普通に通行可能。さすがに電車はないが、車道も歩道もある。世界遺産になっている橋を渡る機会って意外とないよね。てことで、渡ってみよう。

今日もドナウ川にはいろんな船が停泊している。規模は様々だが、多くはクルーズ船。海なし国の夏リゾートは、例えばこういうものを使って楽しむのだろうか。

丘のあるブダ側もよく見える。最盛期はあの丘の上全体が王宮の敷地だったというから、その規模たるや。

しばらく行くと立派な橋脚。

その名からはついつい、普通のチェーンで支えているように錯覚してしまう鎖橋。だが実際には「細長い鉄板の両端に穴をあけ、穴同士をピン等で接続する」という仕組みが鎖っぽいからそう呼ばれるようだ。そりゃどこ観てもチェーンぽく見えないはずやわ。

さらに進み、橋のほぼ中央部までやってきた。旧王宮がずいぶんと近くに見える。そして「鎖」の仕組みもよく見える。そこから川の方へ視線を転じる。

ドナウを挟んで向かい合うブダとペスト。2つの街を初めて陸路でつないだのが、この鎖橋だった。戦争で落とされたりもしたけれど、その度に修繕され今に至るのは、川のある街において橋の役割がいかに大きいかを物語る。

両岸それぞれに象徴的な建物。昨日行った漁夫の砦や教会はひときわ目立つ。

国会も同様に目立つ。世界遺産から世界遺産を望む、ある種の贅沢なひととき。
しかし、この橋を歩いて渡る人がどれだけいるのかと思いきや、結構いた。徒歩だけでなく自転車の姿も。観光客が多いだろうとは想像つくけど、南北の橋まで迂回するのが面倒という人もきっといたことだろう。

そんなこんなで、長いようで短い 380m を渡りきる。

ヨーロッパ屈指の特徴的で美しい橋を振り返りつつ、次へ向かおうとした我々。ここで予定外の事態が発生するんだが、それについてはまた次回。

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