ニュータウンのかほり (2) 終る歴史

いやー疲れた。午後全部使って、これまでの仕事の肝を共有していく一大説明会。午前はその準備。事前準備をしっかりしておいたのが幸いして、大事なことはしっかり主張できたし、現時点で心残りはなし。あとは受ける側の問題っすね。
と、すっきりしたところで引き続きセルシー見学会の模様を。

当然ながら商業施設であるからして、実際に建物内を歩いてみないとね。

各フロアごとに形状が異なるようだ。一見複雑に見えるが、とりあえず入ってみよう。

野外ステージの裏あたりから、エスカレーターで少しずつ上がっていく。

さすがに全館くまなく巡るわけにもいかんし、ちょっと覗いてみる感じで。ちらっと観ただけでも、店じまいされている区画も結構ありそうだ。再開発計画を見据えてのことか、ここ数年内に契約更新が行われなかったテナントもあるらしく。

とりわけ4階以上はあまり往来がなさそうに感じたので、3階あたりで折り返す。医療テナントエリアのこのデザイン、建設当時からこの状態かどうかは不明ながらも、なんかこう気合の入ったものがあるな。曲線多用してるとことか。

最盛期はきっと家族連れの遊び場になっていたに違いない、屋上テラスのような区画は、すでに閉鎖されていた。おそらく老朽化などいろいろな理由から、安全を考えて早い段階で閉じてしまったのだろう。

正面ビューでも目を引いていた、エレベーターの塔。

扉と反対側の壁を全面窓にするのって、いかにも昭和後期から流行った形式だよね。いまやどこにでもあるものになった、外が見えるエレベーター。子供の頃はつい窓側に貼り付いて外をガン見したものだが、今も大差ないか。

なお、3階のエレベーターホールは大変こだわりを感じる出来栄え。床の緻密なタイル模様とか、現代じゃまず確実に印刷で済ますであろう職人技。千里ニュータウンの入口に構えた目玉施設としての、開業当時の意気込みが漂ってくる。

しかしそれももう40年スケールで昔のこと。かつて賑わっていたと思われる様子を偲ばせることもなく、ひっそりと佇むプレイエリア。上層階への道は封じられている。

もちろんまだ営業中の店はちゃんとあるのだが、全体としては確かに終幕へと向かっていることを感じざるを得ない空気。

「みんなのセルシー営業中」の赤い横断幕が、むしろ悲哀を誘う。

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