お名残列車、西へ。(1) 東京らぷそでぃ

そういえば、東海道エリアでの普通車乗り納めもやっておかねば。と考えていた矢先に確定した1月末上京。それだ。…な感じで実現した、多分最後の 29A 乗車記録。
乗車前に発生したトラブルも、反省のためにあえて詳しく。

宿は八重洲口から徒歩圏内。大浴場でゆったり過ごし、部屋の冊子で溜飲を下げる。コンセントが少ないこと以外は満足。しかし、満足している場合ではなかった。
31日、朝。食事に向かおうとして、はっと気づく。
…パスケースがない。
んなあほな。だってスイカで降りたやん。それから…えーっと? あぁ、1人で駅出る頃から異様にテンション高くて、きちんとしまった記憶がないんだ。
まずい。ほとんど使ってない回数券多数、いやそれより EX-IC。さらに W のテレカ。他にもプライスレスで大事なものが。うわああ。

問い合わせ先と交番の場所を確認してチェックアウト。来た道を観察して歩き、途中で寄ったコンビニにも確認。見当たらない。
半ば諦めつつ交番へ。遺失物届けを書くと、どこかへ問い合わせ。そして2本目の電話。お巡りさんがふと「おっ?」という表情になった。
あった! 心優しい誰かが届けてくれてたよ!

受け取りに必要な紙を貰い、永代通りを歩く。
思い出した。あの時歩いた道だ。生まれて初めて「新幹線を撮るために駅に行った」07年11月。その道を再び歩くこの日もまた、新幹線的に重要な思い出の日。妙な巡り合わせに思いを馳せつつ、大切なパスケースと中身一式を無事に取り戻した。

さて。ここからが本題です。
元々あえて混雑を観に行くつもりではあったが、結果的にそういう撮り方しかできない状況。となると逆に、如何に画面中に人を多く取り込めるかに凝りたくなる。よーし。
12:13が迫る。前で観ようと飛び出す子供を駅員さんが止める。

人波の隙間、かろうじて目が合った。

完全停車を待たず、わらわらと1号車付近に集まり始める群衆。

2日前もこの日の早朝もトラブル続きの中、W1 は無事定刻に到着した。そして人混みに囲まれまくる17分が幕を開ける。

わたしは16番線の柵まで下がり、遠巻きに見物。手をめいっぱい上に伸ばし、ライブビューで一発撮りした絵は、老若男女とりまぜた不思議な葬式鉄大集合の図だった。それを撮る自分も含めて。

それでも、1ヶ月前に来れて良かったのかもしれない。一瞬の隙がまだあるうちに。

定刻発車の 29A を多くの人がお見送り。それが旅の始まり。

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