飛ぶ前の長い助走 (2) 自由な角度へ

微妙に疲れが残っていたので近所で夕方だけ出撃したけど、見事な徒労を作ったのみ。ただ逆に、徒労に落ち込むということは通常モードに戻っているということでもあるね。
そうなる前の記録の続き、ダイヤ改正当日の巻。

終わりの日から13日後。改正の日がやってきたけれど、沿線で撮る気合までは戻っていなかった。
確か去年の初日は新大阪へ様子を観に行った。今年も行くか。

W は載っていないけど V のために、山陽仕様の時刻表を拾ってから中へ。おや? ちょっと家を出るのがのんびりすぎたか。もう16時だ。てことは、最初に20番線へ行かねば。
そう、改正後もあのスジは健在だから。

744A&757A に列番は変わったが、時刻はまったく同じ16時台の折り返し運用。夕刻の始まりの逆光をたっぷり受ける姿を、思いっきり真正面から。たいした望遠がなくてもできるのは、ここの利点。

発車を待つ間に他ホームを周り、情報収集。
それでやっと思い出した。少なくとも新大阪の情報では、700系が B か C か見分けることはできないということを。去年も同じ点にがっかりしたんやったわ…。なにこの学習能力のなさ。というか記憶力の低下?

遠く離れたホームの奥から VVVF のあの音が響き渡る。振り返れば、走り去るのは J。それが、V と E 以外でこの日姿を観た唯一の「例外」だった。
とにかく、どこを見回しても Z と N だらけ。ひかりやこだまで700系の気配を感じて注視しても、そこには C の象徴、LED でない幕ばかり。
おーい。B と F はどこにいるんですかー。
時間帯が悪かっただけかもしれないが、W がないならせめて代替手段に、と考えている西車両はまったく見当たらず。今後どうやって上京すればええんやろ、と途方に暮れる。

そんな虚ろな気分をひととき引き締めてくれたのは、今度は反対側に眩しい反射を放つようになった V6 だった。

そうそう。この13日の時点で、少なくとも20・21番線にはまだ W の停目が生き長らえていた。もう今なら撤去されてそうだが。

線形の関係上、21番線から20番線の列車は撮りづらい。そこをなんとか。

お、いけた。
1両だけクローズアップとか、後ろが見えない真正面とか、そういうのなら短い V でも今までとほぼ同じように撮れる。長さにこだわらなくなった分、むしろ構図の自由度は上がったのかもしれない。
前向きな気持ちが戻ってきた、少し寒さの緩んだ3月。

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