冬の駿河の出たとこ勝負 (2) 遠慮がちなミラクル

遠征2日め(実質初日)の本題のまとめ。簡潔に言えば、自然は甘くないという話。

この宿で朝食をとるのは初めて。何故かと考えて、去年は 9A があったからだと気づいた瞬間の妙な寂しさ。
さあ、出発。この朝移動を楽にするために前泊にしたのだ。しかし、どう観ても雲は増える一方だった。現地に着いても、実に残念な状態。ほら、このとおり。

たけぞうさんを始め、正月にいらした皆様の見事な報告にすっかりやられてしまい、次の休みに晴れたら行こうと勢いで突撃した富士山。が、そんなに世の中優しくないんだなこれが。
でも来ちゃった以上、逆転を信じて待つしか。推定40人強の同業さんがずらりと並ぶ沿道に、わたしも加わる。
どうにか風が味方してくれないだろうか。人知れず、いつもの台詞をつぶやく。富士山の神様、新幹線の神様、500系の神様、お願いします。6A の時は雲よけてください。

ほんの少しだけ、願いが通じたのだろうか。完全に隠れていた頂上が徐々に見え始めた。そしてその時。

このレベルですら周囲から「奇跡だ」と声が漏れるほど、雲はとてもしつこかった。何故1号車側の絵を載せたのかは言うまでもない。そのうち、失敗作を披露できる機会があったら16号車側を投下しようかと。しくしく。
本当に上り先頭は全然決まらなくて、B も F も同じように失敗。くっきり撮りたくて 70-200 を選択したのが、画角的に裏目に出たかも。けど、40D で一応富士山と判る絵を撮れただけでもまぁましかと。

雲は諦めて、鉄橋へ移動。こちらもコンデジ時代にしか来たことがなく、当然まともに撮れた試しがない。
あれ? さっきより随分雲がましになってる。あのまま居残るべきだったろうか。いや、でもこっちも是非来たかったし。下り専用やし。ほとんど練習できてないのが不安材料だが、ともかくやってみよう。
さあ、29A が帰ってきた。

…うーん。これが1日1往復のつらいところ。間合いを試せないんだよね…。おかげで鼻がトラスに分断されてしまった。ロゴが全部見えてるだけまだましか。
あたふたしつつ、一応後追い。

あー、なるほどねー。その位置関係なら OK なんや。いや待てよ、どっちにしろ1号車側だと影にやられるんでは?

こうして、超久々に動画まで撮るほどの気合の割には「来たことに意義がある」状態になってしまった富士狙いであった。結局一番クリアに見えてたのは、朝食前に宿から観た時だけだったっていう。

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