難攻不落の名所に挑め (2) 責任との戦い

3日の話はまた今度ちゃんとするとして、小田原攻め後編。2部構成になったのは余談が長いからか。

肉まんでも食べようとしたら、時間帯が悪かったのか大半が加温中。待合室の片隅で、めったに買わないピザまんで空腹をごまかす。
かずきパパさんのお子様は、2人とも立派な鉄に育っているようだ。やはり日頃の環境が物を言うのか。わたしが撮った写真も何度か「みせてー」とお願いされた。
逆にわたしは、お持ちの写真集を見せていただいた。中でも奇跡の300系3並びに驚嘆。他に品川や馬込のものも多数拝見したが、近いっていいなぁ。

じゃ、そろそろ午後の部行きますか。さっき望遠に変えたばかりだが、どうもあの回送が納得いかんのでやっぱり広角に戻す。1時間経って、少しは側面に光が回ってくれればいいのだが。
ほどなく 7158A 参上。

さっきよりはまし、か? 程度やね。これはもう光線的に致し方ないか。むしろ止め位置が後退してることの方が問題(ここではトリミングしたけど)。より至近距離で、しかも右から左に走るものを捕らえる反応速度が、定まってないのかもしれない。

概ね1時間おきの本番。次に向けて、下り広角の練習を念入りに。すると、ここに来てようやく精度がいい感じになってきた。3分先行の N もベストポジション。
そろそろ決めたい、素敵な1枚。よし来い、7179A。

よっしゃ!

小田原で初めて、胸を張って人に見せられるものが撮れた。
先に来たのは嬉しさというより、安堵だった。

前日、小田原行きをついったーで宣言。すると、地理的にわりと近い方に入るであろう Wisteria さんは既に先約があって来れないことが発覚(後に tks_naka さんも同じ用事と判明)。謝られてしまったが、そもそもわたしの発案が急すぎたのが原因なわけで…。
という経緯があり、この日は3人分の働きをせねばと意気込んで臨んだ撮影だった。早切り連発は、もしかしたらそれがプレッシャーになっていたのかもしれないと、7179A の成功の後で初めて気がついた。実際、直後に思わず口をついて出たのは「これで顔向けができる」という言葉だったし。
近所はともかく、遠征は計画的にしよう。それが今回の教訓。

同じ列車で、かずきパパさんも納得の1枚を押さえ、当初予定通りこれにて撤収とのこと。おつかれさまでした。おかげで楽しいひとときが過ごせました。
さ、わたしは最後の1本まで頑張ろう。

7179A の頃(これは相当トリミングしたので参考程度にね)からだんだん陽射しが夕方のそれになってきて、南を向くとよく光る。光りすぎて露出オーバーになる始末。

望遠につけかえてしばらく遊んでいた。やっぱ N は逆光に限る。

とはいえ、それも数十分かそこらの話。やがて上りホームの影が線路を覆い、光のショーは終了。時を同じくして、駅全体が薄雲の中に入ったようだ。
やむなく ISO を引き上げ、来たるべき 7183A を迎え撃つ。

暗いっちゃ暗いけど、29A で残った早切りの課題はどうにかクリアできたかな。うちの機材の範囲で、広角から望遠までバリエーション持たせて撮れたので、それでよしとする。

ほのかに照りの出た後ろ姿を見送り、この日の撮影は終わった。帰省ラッシュの中、往路と全く同じ停車パターンのひかり、519A で帰途に就く。

滞在5時間で延べ6本。駅の改札を5歩も出ずに過ごした、濃い1日だった。まだまだわたしの腕が及ばない局面もあったが、東の小田原と称されるだけのことはある。いい駅やね。

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