遅れてきた避暑地 (4) 草原を往く

世の中そんなに甘くないねぇ。というか今年は前半が勝負どころすぎて、めっちゃ神頼みしまくったけどご利益はそっちに全部のせの方向でお願いしてたし。いちおう可能な限りの手は打つけど、さてどうなることやら。
さて9月北海道旅はここから2日め。

早いもので(各都市1泊ずつなので当然)釧路を発つ朝。

今日は昨日よりさらにいい天気っぽいぞ。と、幣舞橋ビューのお部屋から。

朝食会場が1階だったんで、食後ちょっと川沿いに出てみた。

ひろーい遊歩道から、橋の側面を眺める。昨日は渡っただけだったから横から観るのは初めてだ。

傍らには、著名な観光地の標準装備となりつつある「都市名でか文字オブジェ」。釧路にもあったか。地味に工事中なのは気にしない。

準備を整え、いざ西へ。

海岸が見えたり見えなかったりする道路を進むことしばし、本日最初の目的地に到着。

ここは「尺別の丘」という眺望スポット。なにやら公共のお墨付きがついているようだが、留意すべき点がひとつあった。

看板から簡単に歩ける範囲の眺めはこう。しかしこの背後に、夏の間にたっぷり育った雑草の薮が控えている。開拓する勇気がなくて尻込みしたものの、いや待てよ。この先(上)が最適な立ち位置だったとしたらもったいなくないか。えいっ。薮こぎすること数分。

やっぱり上が正解かー! 下で妥協してたら仁和寺の法師になるとこやったわ。
先客さんがいらしたことも、努力の正しさを裏づけるものとなった。景色を眺めるだけなら下でも充分。でも我々は鉄道撮影地として来ているのである。線路可視範囲の広さは大事なのよ。

根室本線の運転本数は限られている。この後の予定を考えると、撮れるのは釧路ゆきの特急ただ1本。

20分ほどして、広い広い景色の中に動くモノを発見。アレですね。

はるか遠くに姿を見せたおおぞら1号がゆっくりと近づいてくる。遅いのではなく、たぶん実距離が長いだけ。

なにぶん初めての撮影地、しかも一発本番。正解構図もわからんのでひたすら連写で追う。

海がそこまで迫る草原の中を、悠々と走っていく6両。北海道の広さを実感する景色。

丘の陰に消えるまでしっかり見送って、薮の上から撤収。別の立ち位置に向かった先客さんは、返し列車も撮っていったことだろう。

ではそろそろ次の都市をめざすとしよう。

道路には鹿注意の看板。実際にエゾシカを複数回見かけた後なので説得力がすごい。

なんとタンチョウも実際に見かけた(代理で浦幌の道の駅看板)。尺別へ向かう途中、庶路付近だったかな。

そういや塘路湖付近でキタキツネも実際に見かけた。釧路駅にパネル展示してあった野生生物、まさかのコンプリート。

そんな北海道は広い。都市間はひたすら森林か農地。牧草ぐるぐるが無数に転がっているのは、いかにもって感じでとてもよい。

平たい部分の面積がありすぎて距離感バグる。

そんなこんなで正午頃。次の宿泊地、帯広に無事到着。

駅まで来たのはお食事処を求めてのこと。ご当地名物の豚丼を出す専門店を、ちょうど駅ビルに見つけた。「ぶたはげ」さん。

やわらかい肉、さらっと甘辛たれ、それを受け止めるごはん。ごちそうさまでした。欲を言えばごはん控えめがほしい。

Like
Share

Add your comment