Sweet 10 Journey (33) 復活の門司港・1
17 Dec 2020
あれこれあった今年もそろそろ年賀状を用意し始める時期。デザインは先月思いつきで作っておいたんだけど、肝心の葉書を買うのをすっかり忘れてた。インクジェット無地は需要多いから、まれに売り切れるんだよなぁ。間に合ってよかった。
さて秋の豪遊最終日、帰る前のお立ち寄りスポットへ。
やってきたのは鹿児島本線の終端。小倉を離れて以降に来た記憶がないから、部活の合同合宿以来だとすると実に四半世紀以上ぶりということになる。
よって写真を撮るのも初めて。どでかい終端マークが迎えてくれた。
モニュメントとして余生を送る腕木式信号や鉄輪に、昭和期に再建されたたいそう立派な0哩記念碑。
というわけで、ここがかの有名な門司港駅。停車場と呼ばれた頃の新橋もこうであったかと連想したくなるレベルの雰囲気を、現代まで保ち続けている貴重なスポットだ。頭端式のホーム形状に合わせた、線路と垂直向きに設置された駅名標が象徴的。
現在は自動改札が整備済ながら、かつての雰囲気を伝える有人改札も残されている。
そんな改札を出て早々、こちら側へ開いた扉に目が止まる。
かつて存在したという「みかど食堂」が、近年の復原工事により復活したとは聴いていた。ここか。
そもそも門司港立ち寄りの第一目的が駅舎そのもの。数年がかりの大規模な保存修理が終わったら行こうと、訪問したいリストに長らくとどまっていたのが、ようやく昨春の工事終了を経て実現したわけで。
おなかいっぱいだから食堂には寄らないけど、店の外なら少しは観られるかな。期待をこめて2階へ。階段の時点ですでに美しく、漆喰の白壁と濃色の木のマッチングがたまらない。
幸い目論見は当たり、食堂の向かいの部屋は見学できるようにされていた。
部屋のひとつは出入りも可能。この奥に食堂のトイレがあるおかげのようだ。
照明や壁紙など、いかにも大正浪漫漂う空間。とことん磨き上げられた天井も見事。
そして隣室は、食堂の団体席として提供されている。さすがはかつての貴賓室だけあって、重厚感のある落ち着いた空間。
つきあたりのエレベーターで階下へ降りたら、そこはスタバの店内だった。だから満腹なんでカフェも今は寄らんのですよ。
スタバ部分もかつての三等待合室。金色めいた黄色の塗装も、昔の姿に近づけたものだろうか。いかにもゆっくり過ごせそうというか、飲み慣れたドリンクのうまさが勝手に増しそう。土曜昼間ということもあって、ぼちぼち店内賑わってるのも納得。
出たところにコンコース。古めの国鉄駅でよく見かける形状やね。さすがにきっぷうりばはガワだけかと思いきや、しれっと溶け込む自動券売機。最初気づかんかった。うまいことやったなぁ。
そしてコンコースをはさんだ対面に、かつての一・二等待合室を利用したみどりの窓口。せわしなくなりがちな場所も、デザイン次第で優雅になるもんだ。
公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。