名水が育むまち (1) 醸す伝統
16 Sep 2015
だいぶ気温も下がってきた昨今、パジャマを長袖に替えてみた。寝るまでの間は非常にちょうどよかったのだが、どうやら寝てる最中には若干暑かったようで。この時期の着るもの調節は毎度迷うねぇ。
さてここからは8月第4週末、またまた京都のお話。
中書島。中之島じゃないよ。近年綺麗にしたと思われる駅舎がなんとなくシックな色合いなのは、この街の特性に合わせたものだろう。
残念ながら水の抜かれた水路を渡り、通りすがりのおっちゃんが勝手に観光案内してくれるのになんとなく耳を傾けたりしつつ、歩くこと10分少々。
素敵な町並みが現れる。写っているものはほぼ全体、月桂冠の建物。
ここは現在、創業者の名をとって「月桂冠大倉記念館」という見学施設になっている。こちらの見学が本日のメインイベント。なお入場料 300 円を払うと、もれなく「おみやげ」としてちっちゃいお酒を持たせてくれる。では早速まいりましょう。
最初にいっぺん屋外を経由すると、ちょろちょろと流れ続ける水。「さかみづ」というようだ。うまい酒にはうまい水あり。基本ですね。
展示の前半は、昔ながらの酒の造り方解説エリア。置いてある道具がいちいち使い込まれた感満載。実際にこれらを用いていた時期もあったのだろう。
酒の製造工程というと、まあやっぱり「麹」の文字も登場するわけでして。ついつい頭の中であいつらの顔を思い浮かべる。
後半は広告や資料などが並ぶ部屋。
ここは京都の外れ。川を使って大阪との水運が盛んだったとのことで、船で賑わう中之島界隈を描いた絵なども。現代でもおなじみの橋の名前がずらり。
これはラベル印刷に使っていたもののようだが、まさかのステンシル式。中段を置いて刷り、次に下段を置いて刷ると上段のものができあがるのか。なるほどねー。
老舗の酒蔵だけに、このようなものも。というか、皇室関係のものがかなりたくさんあった。新たに即位される度にお祝いの酒を献上していて、これは昭和のときにいただいたお礼状的なもの。もちろん平成の世に入ったときも献上していた。
広告もまた時代を映す鏡となって興味深い。
ナイスな看板やなーと思ったら、ベーブルースが活躍した頃のものらしい。柔軟な発想がいいね。
べっぴんさんが並ぶポスター。一番右側のは、色っぽすぎるということで早期に撤去されたという。これで色っぽいうちに入る、って判断基準に、なにより時代を感じる。
最後に利き酒コーナーで3種ほど試飲。それぞれに個性があり美味しかったが、一番コンパクトだったプラムワインを、横の売店でお買い上げすることとなった。
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