ささやま城下探訪 (3) 華やぐ雛祭

先日できあがった第2回塩麹、今日は胡瓜をスライスして浅漬けの素として使う。朝食後に漬けておいたら、夕食時ちょうどいい塩梅に。やっぱ美味しく漬けるなら半日以上がいいね。次はもうちょっと厚めに乱切りしてみよう。
さて篠山散策ですが、次なる本題のつもりがちょっとだけ横道へ。

さらに東へ進むこと5分ほどで、次の目的地に着いた。

既出の通り、城や武家と同じ重伝建に含まれる「河原町妻入商家群」。であるからして、もちろん建物にも注目して歩いたのだが、訪問当日は別のものが競うように展示されていた。

展示に参加していた建物の表には、ひなまつりの文字。概ね3月いっぱい展示していたらしい。観光イベントとひな人形の虫干しを兼ねてるんだろうな。

この展示に気づくきっかけとなった、川端家住宅。中庭まで入ることができて、庭に面したお部屋にひな壇が設置されていた。

ふむ。自分の知ってるひな人形と違うぞ。いろいろと。

とりわけ目を引くのはやはり中央最上段。主役2人は御簾の奥、というか建物の中。一番豪華な人たちをよく見せるという発想がそもそもない。そしてすぐ目の前に三人官女。階段の左右が大臣か。なんというかその、内裏そのもの。

保存されているものをフルセットで飾ると、江戸期の暮らしに忠実な豪華調度品が多数ついてくる模様。この前週に天六でそういうモノの展示を観たばかりだったので、ある意味タイムリー。かつてのひな人形一式が、おままごとからの花嫁修業に一役買っていたことは、やはり間違いなさそうだ。

多くの家やお店では、建物の外からひな壇を鑑賞できるようにディスプレイされていた。

人形の形状や表情は千差万別。こういうふっくらタイプが受けた時代もあったのね。

とりわけ物量ともに圧倒的だったのは、公民館として使われている鳳凰会館での展示。

またしても御殿タイプ登場。明らかにコレがひな人形のスタンダードだった時代が存在する。

さらに、御殿の間取りがよりいっそうリアル志向なものも。これはすごい。人形より御殿の力の入れ方が半端ない。もはや歴史的資料の域。

時代が下り、より多くの人がひな人形を飾るようになっていく段階で、御殿は次第に簡素化され、現在主流となっているような形に落ち着いていったのだろう。
以前書いたように、自分のひな人形は段どころか緋毛氈もない超渋い立ち雛だったため、幼少の頃はその良さがまったくわからず、このような複数段の飾りに大変憧れたものだった。多分かなりお高いんでしょうけど。

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