欧羅巴交響曲 II スオミの夏 (15) Temppeliaukion kirkko

旦那さんが久々に泊まりで東京出張。その間こっちはというと「届いた CD&DVD 鑑賞」「過去写真の加工」等々を一気にこなし、今日は仕事漬けの頭をリセットすべく屋外散歩三昧。だいぶすっきりした。気分転換大事やね。
さて引き続きヘルシンキ最終日、観光もちょいちょい。

電停から歩いて向かった先は、市内の著名スポット。

って正面からじゃ何の建物なのかさっぱりやと思うけど、こちらは「テンペリアウキオ教会」といいまして。戦前の計画段階ではもうちょっと教会然とした外観のはずだったが戦争で延期、コンペやり直した結果こんな前衛的な造形になったようで。へぇ。

入場料を払って中へ入ると、さらに驚異の空間が広がる。

まんまるの室内。そして全面的に岩むきだしの壁。
ここは「岩の教会」という通称も持っている。もとは大きな岩盤だったのを掘ることで空間を作り、自然光を可能な限り取り入れる設計が採用されて、この不思議な景色が生まれたらしい。

コンサートホールよろしく、2階後方にも席があったので上がってみた。空が頭上に迫ってくるような感覚。というか、銅板のような天井板、アレやわ。インデペンデンスデイの宇宙船みたい。

音響にも優れているという話なんで、ここでのオルガン演奏はさぞ壮麗であろう。

余談だが、入場する際には支払済の証としてシールを配布される。退出後は要らなくなるので、そのへんへ捨てずに入口のモニュメントに貼るようにと案内が出ていた。見よう見まねで貼って帰る。

ちなみに、この教会にはもうひとつおもしろい特徴があった。

出入口から右へ回り込んでいくと、あらわれる上り坂。

教会の基盤となった岩の上に、歩いて登れるようになっている。街の真ん中(ちょっと外れだけど)でプチ登山気分。

上りきると、さっきの丸屋根の周縁部まで近づくことができる。掘るの大変だったろうなぁ。

なお、ちょっと行ったところに電車ルートがあるんだけど、まあ見えなくもないレベル。

もともと自然そのものであった岩。教会建設で完全に人工物になったわけではなく、かつての名残はなんとなく感じられる。

岩に積もった土の上で花咲いてたりするし。

なお、実はこうやって訪問できたのはある意味幸運だった。旅に際して外務省のメールサービスに登録しておいたんだが、訪問前日に配信されたメールには「報道によると,岩の教会などヘルシンキ市内の教会を狙ったテロの計画があったとのことです」との一文が。頓挫してくれてほんとよかったわ。

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