田舎ぐらしのリアリティ (6) 合掌を残す
9 May 2016
金曜に営業日を挟んだこともあって、連休ボケはそこまでひどくならずスムーズな週明け。明けた途端にお天気いまいちなわけだが、悪天候がおでかけの妨げにならずに済んだのはラッキーだったと言っていいんだろうな。
さて連休前半の岐阜方面、ここから2日目。
なわけで、この日はまず4人で本家に赴き、祖母と伯母にようやく紹介することができた。残念ながら伯父(母の兄)は不在。ついこの間まで地元の要職にあったはずだが、退職してもなお多忙さは変わらなさげ。なお、一族にまつわるあんな話やこんな話も飛び出したのだが、聴かなかったことにしておくのが大人の対応。
で、その後。せっかくこの界隈に来たんで、ちょっと観光。
合掌造りの家が複数。といっても、白川郷ではない。知名度がどんなもんか知らんけど、実は下呂温泉にも「合掌村」というものがございましてね。自分は昨秋のみならず小学生時代にも来ているが、一眼持ってきたのは初めてなんでガンガン撮るよー。
一番の見どころは、中央にどーんと構える「大戸家」。定食屋じゃないよ。
旧大戸(おおど)家住宅。重要文化財である。
大半の部屋は実際に入ることができる。1階中央の囲炉裏は特に人気で、父は2度も火に当たりに行っていた。
囲炉裏の間と続きの大広間からは、園内の景色を庭のように楽しめる。
2階へと続くとっても急な階段は、その時々によって上り下りの譲り合い。
窓からは至って和風な景色を鑑賞。季節柄こいのぼりも泳ぎ、新緑が彩りを添える。
合掌造りに限らず、日本家屋の2階といえば養蚕部屋。ここも例外ではなく、三角屋根の下には数々のお蚕さん用具や農機具がずらり。この手の施設に来ると母が必ず「うち(=本家)にもこれあった」というのが恒例行事なんだが、今度の実家の2階にもあるらしい。
と、そんな感じの見物。青もみじの木陰で涼む。
桜こそ終わったものの、春らしさをそこここで感じる。
他のスポットでも見かけた藤の花は今が盛り。奥の花は桃かな。
暑さすら覚える陽気の中、ついつい五平餅を全員でお買い上げ。久々だわ。この素朴さがいいね、ともぐもぐしていたら、妙なものに目が止まる。
これ。おもてから観ると Instagram の投稿表示画面っぽくなっており、スクエア部分に入った状態を自撮りするためのもののようだ。本文部分にはちゃっかり下呂を PR するタグまで表記。いやしかし随分アナログな手法で。
最後に園内の足湯へ。もちろん温泉のお湯。こんなこともあろうかと、母はちゃっかり全員分のタオルを持参していた。
て、むちゃくちゃ熱いんですけど。ただしばらく耐えてたら多少馴染んだのと、上がったら足が大幅に軽くなって驚いた。さすが日本三名泉(諸説あり)。
たくさんいた観光客の大半は、正午からの影絵上演に吸い込まれていったようだ。我々は散策を堪能したその足で付近の蕎麦屋に入り、昼食を済ませて実家に引き上げた。
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