秋の大遠足会 ’12 (3) 斜光と軌跡

ちょっと仕事で外出したのだが、帰りにスーパー寄ったら食品フロアの特設売場がしめ飾りコーナーになってた。ご丁寧に「本日は大安吉日」の煽り文句つき。やっぱり既に世間は正月のようです。
では本日も引き続き熊本から。

この度の遠足はもとより、HND 倶楽部メンバーの皆様が以前から毎年秋になると KMJ の 25 エンドを訪れている理由はほかでもない。ここが、日本では数少ないといわれる「滑走路の離陸ルート正面に夕日が来るのを後方から撮れる」という条件を満たしている場所だから。
しかし残念なことに、とてもその夕日本体は見えそうにない状況。それは前回までの写真で一目瞭然かと。

そんな中、ほんのひとときだけ雲が薄くなった時間帯があった。おそらく今回の旅程中最もましだった場面。

地方空港の歯がゆいところは、条件が好転したからといってほいほいトラフィックがない点。これはもう致し方ないのだが、しかし、捨てる神ばかりではなかったようだ。

ソラシドが動き出した。胴体にほんのり映し込まれる色づきを、皆ここぞとばかりに激写。

目の前でターンし、滑走路へと進入。

うっすらと西日の色をまといながら、やがて力強い助走の後にテイクオフ。
超望遠装備ごしに進路を見上げる。雲間にのぞく夕焼けを、うまく使えないだろうか。

B738 の小さいけれど特徴的なフォルムが、わずかに見えたオレンジ空間に浮かび上がり、そして雲の彼方へ。

ショータイムは一瞬で終わった。

この後日没前に JAL の離陸が予定されているが、地平線付近がこれでは手も足も出ない。やれやれと空を仰ぐ一同であった。

25 エンドの人気っぷりは、初めて来た我々にもよくわかった。というのも、この日は普通の木曜日。いくら翌日が祝日だからといっても、平日夕方、しかも車必須のポイントに何故何十人も集結しているのだ。まあそのうち4人が当家を含む HND 組で、さらに翌日にも後発組がいらしたという。
4人で大砲の類をどーんと並べていたところ、わたしの隣に出来た空きスペースに三脚を立てられたのは、なんとあのルークさんであった。以前2タミで見かけたかも程度で、まともにお会いしたのは初めて。それでみかんをいただいたわけだが、鉄道にしろ飛行機にしろ、写真家のビッグネームな方程「話してみると普通のいいおっちゃん」(褒め言葉)なのはなんでやろね。

そんな知るも知らぬも大集合の田園地帯で、ひまな時間帯には飛行機雲を眺めるなどして談義にふけるのであった。

なお、北の空に見かけた4発機はエミレーツではなくチャイナエアカーゴだったというのは御愛嬌。ルークさんの一言に皆うなずきながら、その一方で一斉に FR24 を開いて確かめていたのはちょっとおもしろかった。

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