或る小倉日記2014 (2) 芸術の展示

実家に進物用の線香を持っていくことにした。のはいいが、その手の「ちょっといい品」を売る店が近所に見当たらない。スーパーじゃアレやし、かといって高級店のものは気を遣わせそう。そんなときの強い味方が実はアマゾンさんでして、直送品の候補から一昨日注文して無事入手。めでたし。
さて小倉レポ、今日は比較的ゆるい話をまとめて。

7年ぶりの北九州空港は全然変わっていなかった。

もう開港して8周年、それなりに利用されてはいるようだ。
ゆっくり観るのは後日にするとして、とりあえず先を急ごう。バスで行くつもりで母に連絡したら、いいからさっさとタクシーに乗れと言われたので素直に従う。

今年の小倉は涼しい、と語る運ちゃんに相槌を打ちつつ、コンビニコーヒーを飲みながら、相変わらずあんまりモノがない空港周辺を眺める。まあ実際、市の果てと考えるとこんなもんか。空港敷地の半分くらいは市内じゃないし。高速乗るまでの道路はほぼ苅田側やし。

あらかじめ押さえてもらっていた宿は、今回もやっぱり父の定宿リーガロイヤル。昼前の時点では部屋が用意できておらず、両親の部屋に一旦荷物を置き、喪服に着替えて斎場へ。納棺と昼食を済ませてからチェックイン、また通夜のため斎場に戻った。

割り当てられた部屋は両親と別フロアで、例によってツインのシングルユース。

そして例によってトレインビュー。父は以前から祖父の面倒を見に月1、2回は使っていたというから、多分もう顔覚えられてんな。

通夜を終えて帰ってきた頃には22時を回っており、観覧車も消灯していた。

ところで、久々の小倉ではある変化が起きていることに気がついた。

空港名物メーテルは、今も総合受付で微笑んでいる。案内ロボとしては絶賛調整中(要するに動いてない)とはいえ、何にせよ松本零士が少年時代に小倉在住だったという縁の象徴には違いない。
これだけなら以前と変わりないのだが、到着ロビーになにか増えていた。

キャプテンハーロックが凛々しい「漫画ミュージアム」の看板。さらに隣には、とてもそうは見えないが苅田町の歓迎看板。まさかオフィシャルで出してる絵なのかと思って調べたら、観光サイトに同じ絵師さんの作品が。ガチで公式だった。

さらに翌朝、ちょっと散歩に出たところ駅前で発見。

リーガを背景に佇むハーロック。

そしてベンチに腰掛けるメーテルと、そばに立つ鉄郎。
随分攻勢に出てんなぁと思って周囲を見回して、その理由に気がついた。

7年前に閉店セールをやっていたラフォーレが、外観はそのままに「あるある City」という別の商業施設に変貌していた。上層階には、像が建つ契機となった漫画ミュージアム。よく観るとアニメイトも入ってるし、フィギュア買取店まである。要するに、まるごと二次元系ショッピングモールにしたということか。
なお、リーガの北側には西日本総合展示場という施設があり、少なくともわたしが高校生の頃から同人誌即売会場として定番だった。そっち方面の皆様にとっては、関連店舗が集まってて便利そうね。

鉄の街と呼ばれた高度成長期を過ぎ、演劇の街へと舵を切ろうとしたのが90年代。そこから芸術つながりで漫画方面へ新たに可能性を探っているのが、今の小倉なのかもしれない。

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