ハマが愛した電車 (1) 木目の浪漫
2 Jul 2014
梅雨とは思えないような晴天の中、この1週間にできなかった雑用をまとめてこなすなどしていた結果、さすがに後からどっと疲れが出てきたりしておりまして。社会復帰も結構大変そうな感じではあるが、ぼちぼち通常営業に戻しますかね。6月第4週がああなるとは思いもしなかった第3週末、かなり近場でのお話。
土曜日。横浜から京浜東北線でちょっと行って、根岸からバスでさらにちょっと行く。するとこんなところに着く。横浜市電保存館という施設。かつて現役だった車輪と、当時の架線柱を模したゲートが出迎えてくれる。
ここの存在は以前から知っていたが、なかなか機会がないままだった。前週こってり遠出したこともあって、今週は安近短、と考えた結果、ふと思い出したので来てみたわけで。
では早速入ってみましょう。まずは入場料を払う。といっても、なんとお一人様たったの100円。さすが市営は激安である。
その受付の手前にプチ運転台。我々の他に親子連れが複数組、さらには車いすのご老人など、幅広い年齢層の人が訪れていた。
脇には年表。わたしが生まれるちょっと前に全廃された市電の歴史がまとまっている。節目ごとに挿入されている写真は、街の面影を残すものからまるで別物なスポットまで様々。
年表を眺めながら進むと、目玉となる静態保存車両群がずらり並ぶエリア。
手前から奥に向かって概ね時系列で並んでいる。特に時間の制約もないので、1両ずつじっくり観察していくとしよう。
てことで、最初に 523 号車。
戦前から使われていたということで、当時を再現した塗装や装飾には昭和初期の空気を感じる。屋根のアールは布張りのようだ。
我々いずれも横浜育ちではないため、いまいち馴染みのない地名も多い。それらに混じって「桜木町」「高島町」。きっと今のみなとみらいとはまるで違う景色の中を走っていたはず。
ここの展示はとても太っ腹。旅客車両はすべて車内に入ることができる。
もちろん入ってみた。後乗り前降りのシンプルな構造。濃色の木目にグリーンのモケットが馴染む。
柱の掲示も再現されている。しかし、素早い乗り降りを促す発想は現代と随分違うな。いまどきは「バスが止まるまでそのままお待ちください」が定番やし。
目線よりちょっと上、さりげないところが凝ったデザイン。
実は各車両の両脇の通路はそんなに広くなかったりするので、全体を撮ろうとすると苦心する。お魚さんでなんとかギリですな。
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