台湾に行きたいわん (28) 新店/金色輕軌

どうにか11月が終わらないうちに、紅葉が見頃に近づいてきた感。だからといって京都へ行くと「紅葉より人が多い」レベルの大混雑が容易に想定されるんで、もうちょっと人口密度の低そうなところにしようかな。快適さ重視なのです。
さて台湾5日め、たっぷり移動からのさらに乗り鉄。

十四張の改札を出たところの通路を進めば、新たな路線が待っている。

わ、車両がゴールド1色。金運上がるかな。
これは安坑輕軌。淡海と同じく新北捷運によるもうひとつの LRT である。同社、輕軌じゃないやつも含めると工事中や計画中の路線があれこれあって夢いっぱいな感じだが、現状で開業済なのはこの2線のみ。

電車も構内も淡海に準ずる仕様で、そして真新しい。それもそのはず、今年2月に開業したばっかり。

さっそく乗ってみる。うん、色違いなだけやね。ほぼ一緒。

掲示物で斬新やなと目に止まったのがトイレ案内。駅にはないけど、そのかわり近隣施設でどうぞ、というスタイル。公共施設に振ったのかと思いきや、ガソリンスタンドや不動産屋まで。少なくとも地元の協力体制があることはうかがえる。

ほどなく出発した電車はまず川を渡り、しばらく高架を進む。

ごく一部にかなり小さい半径でカーブする箇所が複数あり、ドア上の電光掲示に流れる「大きな音がするけど仕様だから気にしないでね」的メッセージの意味を知る。そりゃ車輪の摩擦音も相当なもんでしたから。

川の左岸は比較的新しそうな住宅地。高架のある右岸はもうちょっと経年してそうな家が多い。

駅舎の形状に関しては、高架駅と地上駅でやや異なるようだ。高架区間は路面電車というより新交通のノリ。

しばらく平地だった沿線はやがて山がちになり、途中のトンネル付近から先は上り坂が続く。坂というより登山の様相。トンネルを抜けるとルートは地上に移り、車道の中央に設けられた緑化軌道を走る。

にしても、あんな山の上にまで家が並んでるとは。まあ場所柄「台北のベッドタウン」になってるであろうことは想像に難くないながら、さすがに通勤大変そう。今乗ってる沿線まで徒歩圏内ならまだしも。

そうこうするうちに、20分ほどで終点の雙城に到着。

ってなんだここは。終端のかわりに山を貫くトンネル。折り返し設備を兼ねた車庫はだいぶ向こうにあるらしい。

駅番号は当駅が「1」。車庫側からカウントしたのね。

この線でもやっぱりパブリックアートが標準装備となっており、ホーム中程のオブジェは駅ごとに大きく異なる。蛍がいるタイプだとおしりのライトが時々光る遊び心も。

改札機も淡海と同型。ただし、クレカ対応はまだ実装してなさそうに見える。

せっかくなので駅周辺を見物。

といっても、駅前交差点に設けられた謎モニュメントを眺めるくらいしかできることがなく。

なんせ周囲に住宅があるのかどうかもよくわからん。実際は左側にそれなりの戸数があったっぽい。じゃないと駅作らないよね。

気づけば折り返し電車を待つホームには人の姿がちらほら。自分たちに見えてないだけで、地元の人たちの需要はあるのだ。たぶん。

車窓から観る限り、撮影地と呼べる場所も少なそうだ。ここはおとなしく引き返そう。

折り返してきたさっきの車両に再び乗り込む。最後尾の運転台をのぞいてみたら、幅いっぱい使ったコックピットは意外と広々。運賃箱を脇に置いて見張る必要がない、信用乗車だからできるレイアウトか。

こうして、ほぼ往復乗るだけで十四張に戻ってきた。

淡海も安坑も、台北捷運系列に接続していることで意味をなすタイプの路線。渋滞解消という大きな目的が、多少なりとも果たされるといいな。

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