実録・おひとり様物語 天恵編 (1) 運転士はぼくだ

天の恵み。ってそれはライブの話ちゃうんかいと言われそうだが、なにげにこっちの活動もなかなか実り多いものだったりするのだよ。体力的にかなり燃え尽きたので、まあのんびりまとめを始めるとしよう。折しも今日は鉄道の日やし。

大阪ライブ翌日。レポってたら結局28時就寝のところを、意地で7時半起床。どうにかバスに滑り込み、駅前マクドでマフィン食べたらさあ出発。
乗り降りが楽になる手段を求めて前日にきっぷを買っておいた。鉄道の日記念・JR 全線乗り放題きっぷ。名称長いな。ちょっとお高いミニ18きっぷ(3回分だから)と思えばいいのか。そういえば学生の頃に地元でオフ会の幹事したら、このきっぷで来た人が2人くらいいたっけと、そんなことも思い出す。

まずは京都。夏の 9170A で見事かぶられた、東山トンネル斜めアングルのリベンジが目的。でもライブ疲れのせいか、歩く速度が出ない。ようやっと現地近くに来たところで、お先にー、と 9A が去っていく。これはいかん、急がねば。
どうにか間に合った。さすが連休中日、同業さんでいっぱい。10人近くいたかな。わたしがここで観た人数の中では文句なしに最大だった。かろうじて隙間を見つけ、失礼しまーす。

6A=W7。これは気象的には「くもり」やな。縦の角度がちょっと浅くて、フェンスがうっすら刺さってる。ま、間に合っただけよしとしよう。

すぐさま駅へとって返し、また新快速車中の人になる。頭上には夕日を浴びる0系。スペシャルサイトはつくづく素晴らしい。

次は米原。試験車両一般公開という年に一度のお祭りへ。

途中ですすきが出迎えてくれた。1回来てるから標識なくても行けるけど、この先の門が開いているのを観るのは勿論初めて。
狙いはひとつ。WIN350 の運転台に座りたい。しかくい断面からは似ても似つかないけど、車体に記された「500-901」という文字は、500の先祖という何よりの証。

…って、同じこと考えてる人こんなにいたのかよ!!
車両の横には、ちょうど1両分くらいの長さの待ち列ができていた。乗車口が遠いぜ。入場待ち、それは列の半分を占めるお子様にとっては試練の時だ。そりゃバラストで遊びたくもなるわな。でも投げたら危険やし、あと剥げかけた塗装にちょっかい出すのはやめれ。

20分少々で、乗車口にたどりついた。階段を昇って、いざ中へ。

そこで待っていたのは、隠された真実だった。車両の中でもう一度並ばないといけなかったのだ。がくり。でも後に引くのは悔しいので、壁に吊られた展示パネルを観て過ごす。写真が多くて掲載しきれんが、WIN350 のできるまでとか、開発当時の新聞スクラップのコピーとか、西所属車両の紹介とかあれこれ。

ちょっとだけ部品展示もあった。今度パンタ実物で「すり板」の辺りを観察してみよう。

列の進みは遅い。ここに並ぶような人なら誰でも憧れの運転台やからしゃーないが、電車の時間が気になりすぎる。確か、12時半に米原出発せんと名古屋に間に合わんのだが。

W0 の文字が入った扉の前にたどりついた、この時点で既に20分。あ、限界時刻だ。でもせっかく今まで運転台のために並んだのに、ここで断念したらあほすぎる。よーし、名古屋撮影は諦めてこいつを楽しもう!

乗車口と運転台の間には、大量の機器と配線(写真はごくごく一部)。試験車両ならではのものもあろうが、営業車両もきっと込み入った構造なんやろな。まさしく技術の結晶。

並び始めて、約1時間。とうとうわたしの番が来た。いざ中へ。

おおおお。
マスコンが一番手前に引かれてる状態で撮っちゃったんで、椅子の陰に隠れてるのが惜しい。いや、後に人が待ってると思うとのんびりできなくてさ。
では早速座って操作体験。当たり前だが、てっぱくのミニ電車とは訳が違うこの確かな手応え。フルノッチにして脳内で300キロ超の気分を味わってみたり、目の前の計器を観察してみたり。

ATC 上限は350。さすが名前に350がつくだけのことはある。目盛りは400まで用意されてた。

左手にも様々なスイッチ(写真ぶれた)。

さらに背後にも。なにげに目を引く「始発駅コード表」。通常なら絶対始発が出ないような、こだまオンリーの駅もちゃんと含まれてるんやね。

とまあ、正味1分ばかり空間を独占したところで、そろそろ次の人に譲ろう。新幹線の運転台を初体験できてよかった。博総の500がいっそう楽しみになった。
しかしこのイベントの不思議なところは、車両周辺がまるで町内会のお祭り状態なことやな。ミニ SL や新幹線系チョロ Q 即売はともかく、大声コンテストや似顔絵販売の意味がわからない。あるいはこの行事、ほんとに祭りの一種としてやってるのかもしれん。
そんな会場を後にして駅へ戻る。名古屋行きの方法を考えながら。

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