実録・おひとり様物語 渓谷編 (8) 常連ノススメ

やっぱり実家更新になっちゃった。
…えーと大変長くなりましたが、わたらせ大会最終回。なんかどっちを向いてもネタ満載で、書ききれなかったこともきっとあると思うんだ。本当に濃かった。両毛線乗ったことすら何週間も前のようだ。
ではエピローグってことで、おまけ程度にどうぞ。写真枚数もおまけ程度。

■1618 花輪 – 1653 相老

花輪小は16時閉館。のんびり歩いて駅で休憩すれば、慌てず乗り継げる。

ってもう日没かい! 早いなぁ。山間部なせいもあるか。冷えきった手を、駅前自販機のカフェオレ缶で温めつつ、列車を待つ。

実は、神戸あたりから撮影枚数を相当セーブしていた。花輪小で撮った分がほぼ全採用になったほど、撮る時点でシーンを厳選しまくり。本来撮り放題のデジカメでそうできなかったのは、…てっぱく祭り読了者にはぴんときたかしらん。カメラ電池の危機というやつだ。数枚続けて撮影している時など、何度も赤ゲージ突入を観た。特急までは持たせなきゃ、という思いが、こまめに電源を切らせていた。
充電池をもう1個買おうと真剣に思った。要するに、わたしは一般的なコンパクトデジカメユーザーより1日あたりの酷使具合がひどいのかもしれない。

ともあれ、今回の旅の訪問先はすべて制覇した。此処までの乗り継ぎも、足尾の徒歩化という変更以外はすべて予定通り、その変更もむしろ吉と出たわけで、これ以上ない順調っぷりと言っていいだろう。あとは特急さえ逃さなければ気楽なものだ。

夕刻の水沼。風呂上がりと思しき大群が車内の余白を消す。立ち客も出て満員御礼。
ボックス席で2つ空いていたわたしの近隣も、すべて埋まった。隣には歩き慣れた風な初老のおばちゃん。斜め前には地元民らしきおばあちゃん。向かいには2歳の女の子を連れたお母さん。この人は隣ボックスの家族と一緒。

この席で、今回初の事態を体験することになった。そう、見ず知らずの4人で井戸端会議。
お母さんご一行は今日が初乗車だが、すっかり雰囲気が気に入った模様。おばちゃんは地元出身らしく、近年直面していた廃線の危機について熱く語ってくれた。皆で協力してきっぷを買ってまめに乗り、なんとか回避したと。
おばあちゃんは桐生までの回数券を見せてくれて、毎週乗っていると言った。なのに、トロッコは何故か未体験。おばちゃんが熱烈に、来シーズンの乗車を勧めていた。わたしも勧められた。新緑の香りが間近で感じられて最高らしいよ。あと、富弘美術館と高津戸峡とそれからえーと、とにかく沿線の名所が次々に登場。
結論としては、やはりわたしが日程組む段階で気づいた通り「乗り継ぎの悪さ故、何度も来なきゃ全部は観れん」ということに尽きるようで。桜か青葉の頃、来れるといいな。

お母さんたちは大間々で、わたしとおばちゃんは相老で。違う目的地へ向かう途上の、ちょっとした一期一会だった。なんかいいね。

■1712 相老 – 東武桐生線 各停 東小泉 – 1734 太田

何はさておき、コインロッカーの荷物を出し、電飾を眺めて待つ。

さっきのおばちゃんも特急狙いだった。指定なんて乗る直前で余裕で取れるよー、と笑われたが、実際きっぷ売場には、各停より先に来る特急券を求める列ができ、そして全員が普通に買ってホームへ戻っていった。
わたしがその特急に乗らなかったのは、ひとえに、それが「夜割」対象外だったから。千数百円が800円で済む好機を、逃す手はないでしょ。

やがて、各駅停車の方も到着。上下同時に来たので、どっちに乗るか一瞬慌てた。
それも単線故のことか。単線でワンマン。一部駅はホームも上下共用。この2日間で、そんなのすっかり慣れてしまったから面白いものだ。地元民に混じって淡々と乗る。

■1754 太田 – 東武特急りょうもう38 浅草 – 1913 北千住

着いてまず寄ったトイレで、東京ではとんと見かけなくなったオールドスタイルのヤンキー女子を観て、首都圏からの遠さをふと思った。またカフェラテを買って、目の前に停まっている当駅始発特急の乗車待ち。

展望席さえあれば、小田急のと雰囲気が似ているなと感じた。ただ、わたしの乗った4号車に、扉どころかデッキすらなかった(乗降は5号車デッキを使用)のは最初驚いたけども。

始発段階では相当空いていた車内も、進むにつれてどんどん埋まっていった。それでも、知らない人に隣に座られることはない程度のもの。邪魔されることなく、記事の原稿打ちに専念できた。途中停車の「加須」の2文字に反応して「あの加須か!」と笑う余裕も。

北千住で降りたのは、勿論東急直通狙い。よって、改札内でまともな食事がしたい。
コンコースに上がってみると、あらかじめ調べておいたより明らかに店舗が多い。レストランに寿司屋。ただ、今食べられそうなものを、と考えたら、やはりあの店か。
予定通り、カフェバーでカルボナーラとポテトサラダ。

ぺろりと平らげた後、残ったブレンドティーをいただきながらまた原稿打ち。集中してだいぶ打ったためか、東急乗り継ぎが当初予想より30分遅れた件は無視ってことで。横浜最寄り駅でバス乗り継ぎが絶望的に悪いのは、どちらでも変わらないし。

そんな感じで、なんだか最初から最後まで鉄道ネタで占められていた気がする今回の旅は、めでたく予定通りに終了。懲りずに長文化したレポに、おつきあいいただき感謝感謝。
もうこれ書いてる最中、何度となく寝落ちの危険にさらされ続けているので、しっかり寝て日常生活に戻るとするよ。

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