山とは比叡の御山をぞいふ (4) 西の御堂

週末挟んで一気に寒くなったわー。てっきり昨日の京都が格別に冷え込んでたのかと思いきや、今日の大阪もガツンと冷える。昨日出したダウンコートを今日も着る。これはそろそろヒートテックの出番も近いか。
では本日も延暦寺めぐりから。

甘味をいただいた後はしばし待機。バス停に蜂が大量発生、待ち客みんなで避けまくる一幕などもありつつ、30分後のバスで戻る。横川だけが他2エリアと大幅に離れており(約4km)、バスがあってよかったとつくづく実感。つーかバスなけりゃ行けんわ。
なわけで10分ほど走ると、次の区域・西塔に到着。

バス通りから少し行くと、2つの建物が出迎えてくれる。常行堂と法華堂という。ほとんど同じ形状のものが向かい合って建っていて、なんとなく背筋が伸びる感。

その奥にある釈迦堂が、西塔の中心。天台宗のお寺にはあまり行ったことがないんだが、カラフルな幕になんだか勝手に覚える親近感。そしてこの時はたまたま内部が特別に公開されており、普段は目にできないであろう御本尊などを拝見することができた。

というのも、どうやら相応和尚という方の命日がまさに訪問当日で、それにちなんでの行事であったらしい。知らずに来たけどこれも何かの御縁。

残るひとつの区域・東塔へは、歩いての移動も可能な距離感。運動も兼ねて歩くことにした。

見えにくいけど、この森の上にバス通り。歩道は舗装もなく、要するに山道。途中には長い坂や階段も。プチ修行のつもりでてくてくと。

その途中、西塔と東塔の中間あたりに、他とはまるで雰囲気の違う空間があった。

ここは浄土院。比叡山を開いた最澄が眠っている場所。

正面の建物の前には枯山水が広がり、とても静かに時間が流れている。そしてなぜだか不思議なまでの静けさと澄んだ空気。

奥にある廟の真上は、まっすぐ空へ抜けていた。この一帯だけが、はっきりと異なる凛とした何かを全体にまとっているのを、2人とも確実に感じた。聖域とはこういうところのことを言うのだろう。

階段とも坂ともつかぬ長い登り道を抜ければ、あとちょっとで東塔。

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