都会にひそむ平行線 (1) 水色ひとり舞台
25 Jun 2009
昨日。随分前から気になっていた路線を、やっと訪れてきた。家の用事の後やったんで駆け足になっちゃったけど、最低限の目的は果たせたかと。
その入口は、真昼なのに閉ざされている。
和田岬線。存在は知っていたけど、兵庫駅は普段通過するばかり。なんとなく、人知れずひっそりとしたもののように思っていた。
幸い、駅の間近にレンタサイクルがある。頭に入れてきた大雑把な地図を頼りに、いざ出発。
しばらく行くと、なんだかキュートな看板を備えた踏切。ここから少しだけ戻ったところに、撮れそうな場所があった。夕方最初の電車をここで迎え撃とう。
高架の向こうの踏切で、遮断機が下りる。
わ、本当に103だ…。いまどき神戸市内で国鉄世代の通勤車両が現役バリバリってのも、やけに新鮮。
ご覧の通り、お世辞にも好条件の絵ではない。カーブしている姿をなるべく長く撮ろうとした結果がこれ。つーか、ここ以南全部直線やし。
徒歩圏内なのに、ちゃりを使ったのには理由があった。ダッシュで戻れば次の電車に乗れるはず。実際、発車数分前にホーム到着。って入線に間に合っとらんし!
黒地に白で、このフォント。アーバンの行き先幕は大体これやね。
神戸線よりだいぶ低いホームに、人影はまばら。あとは車内にちらほらいる程度。と思ったら、次々立ち上がって改札に消えた。降りる人がくつろいどったんかい。
こうして空気輸送のできあがり。
あぁ、この窓。改造される前の環状線も、窓に角があったよな。学生の頃、神戸線各停の最古参は201だったんで、103はどうしても環状線のイメージになる。
ほどなく出発。カメラを脇に置き、ぼんやり車窓を眺め…る間もなく、もう到着。さ、さすが総距離 3km 未満。和田岬駅のホームが見えてくる。うわー人だらけー。夕方は帰宅需要が大半って本当やな。
とりあえず降りて、どうにか人波をやりすごすも、学生さんばかり来るわ来るわ。人が途切れた一瞬に、やけにかわいい駅名標をチェック。
3本構えのワイパーを眺めていたら、車掌さんがホームの装置に歩み寄った。え、もう? てか駅舎の方全然観てないっすよ! 詰めの甘さが出てしまった。ちゃりで駅を観に来るはずが間に合わず、「撮って乗る」を重視したら駅の観察ができなくなったわけで。要するにまた来いと。
電車はわずか5分で、大幅なかさ上げを物語るホームを後にした。
到着までの短い間、運転席後ろの窓を覗いた学生さんが「これ古すぎ」と語り合う。それでも、この路線にとっちゃ新車なんだよ。キハ使ってた時代も観てみたかったけど、快適度は今の方が上なんやろな。
たっぷり人を吐き出した水色の6両編成は、また空気を乗せて和田岬へと向かっていった。がんばれ103。ここでの活躍はきっとまだまだ長い。
しかし、無人駅でもない兵庫から「きっぷなし」で電車に乗るのは微妙に居心地悪かった。実にへんなシステムだが、改札外のエレベーターが103だと思えばいいのか。
Comments
こんばんは(゚Д゚)ノです。
おっちゃんの地元へようこそ!
昔はDD13が引っ張る茶色の客車やってんけどね。
高校時代は放送部だったので和田岬線をネタにドキュメンタリー番組とか作ってました。
近くに川崎車輌兵庫工場があるので次回は覗いてみてください。
ちょっと東側にえべっさんもあるよ〜
こんばんはです。
先日のコメントに背中を押していただいてw行ってまいりました。
客車時代もあったんですね。なにげに歴史の長さを感じます。
将来的には207や321のお下がりが来るんでしょうか。
えべっさんは気づきませんでしたが、工場はちゃっかり
寄り道してきました。次の記事はその話になります^_^
放送部、わたしも小中学校で少々かじってたものの
やったのはせいぜい原稿読みや選曲くらいなものでした。
自分で番組作っちゃうのは楽しそうですね!
公開から30日以上経過した記事のコメントは締め切っております。あしからず。