国境のタイムスリップ (2) 唯一無二

昨日は夫婦それぞれ会社の飲み会。こちらは一段落した記念の打ち上げで、なにやらお高そうな鉄板焼コースを実働部隊のみんなでおいしくいただいた。1時間以上かけてゆっくり食べると、量はほどほどでもおなかいっぱいやね。
さて引き続き春の神戸から、さらに不思議なモノのお話。

ほどなくしてロープウェイは上の駅・鉢伏山上に到着。次のイベントに進もうとして、ふと気づく。

あらこんなところに展望台。ちょっと寄ってこか。

まだ山としては中腹あたり。それでもなかなかの景色が広がっていた。ちょっと霞んでるけど明石大橋も対岸までバッチリ。
なお、手前の山筋からこっちが摂津、あっちが播磨ということになる。今でこそ同じ神戸市だが、明石方は昔「別の国」だったわけで。

ロープウェイからも見えていた神戸中心部方面もおおよそ見える。あのへんが和田岬かな、などと見当をつけつつ。

須磨海岸の脇を時折 JR が通過する。こうやって観ると結構広いね、海岸。

でだ。ここからが重要。この展望台の真下は、次なる乗り物の「駅」となっている。これがまた大変な珍品でして。

2人座れる椅子がついたカゴ。コレに乗り込み、奥の傾斜を登っていく乗り物。

カーレーターといって、なんと世界中でここだけしか存在しない。その理由は乗れば一発で理解できた。
なにしろ乗り心地が素晴らしく悪い。特に平面と傾斜の境目でコンベアが切り替わる地点の揺れは筆舌に尽くし難い。一応動画も撮ってみたけど、まあ手ブレだか車両揺れだかよくわからん。つーか、これなら普通に江ノ島エスカー方式でよかったんちゃうか的な。

しかし、いまや「乗り心地の悪さを適度に保」ってまで保存されているため、知る人ぞ知る人気スポットらしい。我々が訪れる直前、タモリさんがブラブラ歩いて解き明かす番組にも登場。

中の人はよほど嬉しかったのか、休憩室ではエンドレスで放送時の VTR が流されていた。

と、まあそんなわけで不思議な乗り物を初体験したのでありまして。

カーレーターを降りてすぐのところにあるのが「回転展望閣」という建物で、要は展望台。上層階はレストラン、1階は無料の休憩室。ふもとであらかじめ買っておいたおにぎりを、ここでランチにいただく。

まさかの現役ジュークボックスが稼働するなど、なにかと昭和感全開。カーレーターも含め、高度成長期にできた施設が時代に取り残された結果、開業当時の姿を色濃く残すこととなり、今となっては一周回って「レトロ感を楽しむ場所」として生き続けている。世の中何が幸いするかわからんね。

ちなみにレストランは床が回ります。あー、こういうの昭和中期に大流行したやつっすね。交通会館と同じにおいがする。

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