欧羅巴幻想曲 II ヴェネツィア、水の都 (26) Linea T1 del tram di Mestre
7 Aug 2019
もうすぐお盆。おみやを買いに、午後休みの旦那さんと一緒にデパートへ。阪急ばっかりも飽きるので今回は阪神。夏らしくゼリー詰め合わせにした。去年どころか前回何を買ったかすら覚えてないけど、おいしくいただいてもらえればそれでよし。
さてヴェネツィア最終日、ここまでスルーしてきた国鉄以外の陸上交通のお話へ。
そうやって急いで撮っても見た目あんまりわからんのは、ヨーロッパにしては珍しい両運転台のおかげ。
2010 年に本土側で部分開業したトラムが、本島まで延伸されたのはつい数年前、2015 年のこと。もちろん乗車経験なし。しかも形式が独特となれば、鉄ヲタとして放っておく手はない。
道路に埋め込まれたレールは1本。これはあくまでガイドレールであって、走行車輪はゴムタイヤ。仕組みとしてガイドウェイバスとなにが違うのかというと難しいな。といってもビジュアルは完全に電車。以前乗った名古屋のは完全にバス(単独走行も可能)。
車両と地上設備が不可分な構造のため、双方まとめたシステム全体について Translohr と呼ばれているようだ。Lohr 社というフランスの会社が開発、その部門をのちにアルストムが買収して今に至る。本国以外では他にコロンビアと中国くらいしか採用例がない、という意味でもやっぱり珍品である。
そして旅行者にとって大事な点がひとつ。コレもまた ACTV 運営。つまり、ふねだけでとっくに元を取った乗り放題きっぷの対象に含まれる。ありがたや。
てことで、午前中はほぼこの路線に充てるつもりで臨む。さほど待つことなく、次の電車がやってきた。
車両についてより正確に言うと、両運転台タイプの STE シリーズで4両編成だから STE4。その気になれば 200 人前後は乗れるらしい。連接バス2本分は言い過ぎとしても、自動車の渋滞を緩和する効果を狙って投入されたであろうことは想像に難くない。
つやつやの濃い赤が美しい。この色は公募で、緑と銀を含めた3択から選ばれたとのこと。そして目を引くのは巨大な窓。ワイドビューもびっくりやわ。でも別に観光地に特化したわけでもなく、もともとこの車両が大窓のようで。
きっぷをカードリーダーにピッとやって乗車。車内に入るとなおのこと、ドアも含めた窓の大きさが際立つ。内装は赤とゴールドの2色で統一。
平日は深夜帯を除いてほぼ終日、10分に1本の運転。休日は15分間隔ってことは、どっちかというと本土民の普段使いが主力なのかもしれん。
ほどなくして発車。すぐに高架に入り、Santa Lucia 駅から出てきた鉄道橋と並行して海を渡る。
本土に上陸すると、しばらく行ったら車窓が一気に「郊外」になる。それなりの公園もあり、住宅もあり。
こっちの建物はふつうに現代的。そりゃそうだ。島では伝統的家屋しかないから現代人には不便、と大昔の旅でも添乗員氏が語っていた。
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