異邦人、香港に遊ぶ (13) 全景遊覧・5

ほぼ1週間近く続いた旦那さんの夜勤態勢がようやく終了。自分も無意識のうちに気を遣っていたのか、たまった疲れを解消すべく、便乗して昼寝。さらに肩こりほぐしの入浴剤使って風呂。今日はこのまま早寝する所存であります。
なわけでトラム展望ツアー最終盤。

基本的に一方向にしか進まないツアーだが、一度だけ「さっき通った道」を経由する箇所がある。支線のループ出口から入口までのわずかな区間。

カラフルなネオン(この辺りは宝飾店多め)が囲む景色は同じでも、電車の色や周囲の車の配置が違うだけで意外と印象が変わる。

そしてこの交差点を直進し、銅鑼湾の中心部へ向かうと、前回やり残した宿題「デモで封じられていた未乗車区間の制覇」が2年越しで一歩前進することになる。

当たり前だが、平常通りに運行していれば至って普通の併用軌道。それでも、歩行者として観た景色と、車窓から改めて観る景色は、やっぱりちょっと違って見えた。

ブランドの広告がどーんと訴えかけてくる迫力の壁面。これがそごう。日本での形態よりだいぶ派手に見えるけど、派手な現地に合わせてのローカライズとはこういうことだろう。

数年前にオープン、この界隈では新興勢力と言える Hysan Place。窓沿いに延びるエスカレーターや踊り場からも電車が見えるとかなんとかって話だが、そこまでは手が回らず。

交差点にも大勢の人。ようやく「普段の姿」を観れたことに安堵する。

そしてなにより感慨深い、電停まるごとデモ隊に占拠されていた百徳新街。

普通だ。いやこれが本来の状態なんだけど、ここを普通に通過できることに平和を感じた。

歩行者信号が青になれば買い物客がどっと横切る。両側の車道もすいすいと車が行き交う。そして電車もがたごと走る。

一昨年のアレさえなければなんてことない、ごくありふれた風景を観て感慨に浸っていると、あっという間に終点が近づく。

もちろん銅鑼湾総站もきちんと運用されている。ツアー車両は一番左のレーンへと進み、ロータリーをぐるっと回って、53 号車のいる辺りまで進んでゴール。すでに折り返しの上環行きに乗る人たちが待機している。

終わってみれば、所要時間90分の予定通り、ほぼ定刻。むしろちょっと早いくらい(到着予定 19:45 の数分前)。68号車さん、お世話になりました。

そして近くの歩道橋からループ全体を改めて眺め、平常運転のありがたみをまた嚙みしめるのであった。

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