夏暮れる西国 (2) 若者が患う

なんとなくカメラのセンサーのゴミが落ちきらない気がする。昔は梅田にほいほい行ってたが、有料化されてからはここぞという時だけ行くようになった。平日なら都内まで行かなくても近場でおそうじできるみたいなので、ちょっと行ってこようかなー。
さて夏帰省のまとめ、京阪石山坂本線の後編。

本命とはなんだったのかというと、石坂線名物二次元ラッピングの新作。投入されたのは3月だから随分と遅い捕獲になったが、なんと来年まで1年間運行するというから恐れ入る。

「中二病でも恋がしたい!」という、なかなかすごいタイトルのラノベ原作アニメ。作品の存在だけは一応知っていたものの、絵をまともに観たことはなかったので、正面で鋭い光を放つ邪気眼に思わず笑ってしまった。

初回遭遇時は車に阻まれてろくに後追いできず、神宮前からの返しで正面を両方確認。まあこっちもだいぶアレですな。

当路線のアニメ系ラッピング全般で偉いというか気が利いているのは、側面それぞれで絵柄が全然違うこと。よって、石山寺からの返しを交差点の対岸で迎撃すれば両面鑑賞できる。

これまで他作品で培われた「窓も使って大胆に配置する技術」は健在。もはや窓として機能していない部分すらある。

見事なもんですな。うむ。
運用開始から随分経っているが、それでも同業さんの姿は何度か見かけた。

で、ですね。親切な京阪さんが事前に運用を事細かく公表してくれているおかげで、1日中走っていることは最初からわかっている。狙って乗るのも簡単だよね。というか、むしろ中が観てみたい。
そこで、石山にて軽めの昼食を済ませた後、ちょうどタイミングよく来たので乗ってみた。

まずは坂本方、ピンクの車両から。こちらは日常風景をメインに構成されている模様。

なにか名言のようなものが掲示されていたが、この電車がそんなに速いかどうかは皆様のご想像におまかせします。

例によって車内まで全面的に壁面を覆われているのが、当路線における本気ラッピング最大の特徴。ドアも1ヶ所ずつ柄が違うので、ちょっと乗っただけではとても追いきれない。それだけに、通路とドア上だけふつーに平常通り一般企業の広告なのが不思議。
なお、キャラの全身像や台詞がついていたつり革を撮り忘れたのだが、駄洒落担当と思われる子が「隣のつり革にうつりかわる」などとつぶやいていたのが白眉。

せっかくなので、青い方の車両にも乗ってみた。

こちらは魔空間バージョン。いい感じに禍々しいっす。現実世界への貫通路を封じられてる感がすごい。

あ、えーと、浜大津まで。って信用乗車制度じゃないんすから。

どうやら、ピンク側は TV の2期、青側は劇場版の宣伝だったようだ。実際このようなシーンがあるかどうかは定かでないが、ともかく世界観はなんとなくわかった気がする。中二病真っ盛りの人が自分と重ねて観るか、卒業したおとなが観て爆笑あるいは苦笑か。多分そういうお話。

そんなこんなで浜大津。夢いっぱい(?)の電車を見送り、乗り換え相手を待つ。

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