ハマが愛した電車 (5) 足元の進化

梅雨も明けてないのに、近所でせみの鳴き声がちょいちょい聴こえるようになってきた。今はまだ吹く風に涼しさを感じることができるが、これがもわっと熱くなったら本格的に夏やね。今年も上手に乗り切れるように工夫していこっと。とりあえず、すだれはスタンバイ済。
さて横浜市電観察の巻、今日はちょっと細かい話。

ひととおり実車を観て回っているうちに、気になってきたことがあった。収蔵車両はそれぞれ製造年代が結構異なる。インテリアも随分差があったけど、台車はどうだろう?
てことで、改めて車両の下半分だけ覗いて回ってみた。

523 号車。まさかの2軸。いや、他所で戦前の古いやつとか舶来のやつとかで2軸は観たことあるけど、ハノーバーみたいな華奢な車体ならともかく、よくこれで支えられたなと。

10 形貨車もやや似た形の2軸。案外昔はこれがデフォだったのかも。

以降の世代は普通に台車が2つあるタイプ。

1007 号車。これは他社路線の古株車両でもよく観るね。真ん中に板バネが重ねてある系。

1104 号車。このへんから、中央のバネが進行方向と直交する形になったようだ。またそれを囲む骨組みに「台形をひっくり返したような形」が見て取れるようになってくる。

1311 号車。他と比べると高床な気がする。あと造りが若干シンプルに見えるのは、やっぱ戦後の物資不足で資材を簡略化したかったのだろうか。

そして後期の2タイプは一気に近代化が進んだ印象を受ける。

1510 号車。中央に不思議な物体があらわれた。これはバネの覆いなのか、これ自体が大きな板バネなのか。車輪側面の機構も重厚になっている。

それを受けてさらに洗練させたっぽい印象の 1601 号車。新幹線でもおなじみ NTN の文字を軸受けに見つけて思わずにやり。
あ、言うまでもないが、中央に見えてるコンセントはあくまで施設運営用に置いてあるものだと思われる。営業してない時にこれ使っておそうじとかするんじゃないっすかね。

と、細かいとこまで楽しんだところで一旦休憩。10 形貨車のそばに、館内で唯一飲食可能なスペースが設けてある。ここで持参のお茶を一杯。

昭和感あふれるディスプレイに囲まれて、映像資料が上映されていた。電車の最終日は花電車も出たというのに、同時に廃止されたトロリーバスは大したセレモニーもなく地味な最後だったらしい。

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